記憶に残るものを提供する。「エクスペリエンス・エコノミー」で大切なことって?

今後も需要は拡大するのか?
「経験経済」

「Experience Economy(エクスペリエンス・エコノミー)」とは、商品やサービスがどのように人々の生活に影響を及ぼすのかという点が強調され、それらが経験・体験として販売される経済のこと。

アメリカの経済学誌『Harvard Business Review』は、経験・体験の価値を分かりやすく説明するため、「Commodities(基本的な資源)」は代替可能で、「Goods(商品)」は形があり、「Services(サービス)」は形がなく、「Experiences(経験・体験)」は記憶に残るものと表現している。

エクスペリエンス・エコノミーは決して新しい言葉ではないが、2019年から2023年にかけて、経験・体験に対する支出が65%増加しているというデータもあり、今後もこの傾向は続いていくと予想されている。また、テクノロジーが発展し、一部のタスクが機械化されることによって、人間は今以上に経験・体験を提供できるようになるため、より重要性が増すという見方もある。

経験経済の先駆者
ディズニーの今後は?

エクスペリエンス・エコノミーをもっとも体現しているブランドのひとつは、「ディズニー」だろう。彼らの2022年の売り上げは、パンデミック以前と比較しても高く、非常に好調だ。

そんなディズニーは子どもが楽しめる場所という一面もあるが、最近は子どもを連れていない大人のカップルやグループでも楽しめる場所として知名度を上げるべく、アトラクションやバーの開発に力を入れている。

今後は、大人だけで遊びに来ても、夢のような時間を過ごせることを提供するのが、ディズニーの狙いのようだ。

テクノロジーによって
顧客体験に注力できるように

© the_unicornlab / Instagram

ディズニーのように提供する経験・体験に力を入れるブランドも多いが、これはテクノロジーの発展によって、より注力しやすくなるという見方も。

例えば、食品業界ではテクノロジーの導入によって注文受付やお皿洗いを自動化・機械化することで、より人と人とのやり取りに時間を割けるようになるという予測がされている。

また、ウェブサイトやSNSなど、オンライン上のコミュニケーションにおいても、経験・体験は重要になると言われているため、ユーザーに寄り添うようなデザインをすることが求められている。

まとめ

繰り返しにはなるが、経験経済は決して新しい考え方ではない。しかし、今後も消費者は、商品やサービスを購入することがどのような経験・体験をもたらしてくれるのかを気にすることになるだろう。

ただし、食品業界における味のクオリティといったような、絶対に外してはならない要素が存在することも事実なので、ブランドとしての優先度をつけ間違えるリスクは避けたいところだ。

こうしたことを踏まえた上で、ユーザーにとっての経験・体験を記憶に残るものにできれば、きっと大きな成果が出るだろう。

Top image: © iStock.com/Suriyapong Koktong
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