いま、訪れるべき海外サウナ「SAUNA37」
去る3月7日(「サウナの日」)に、世界中のサウナを対象としたワールドサウナアワード「SAUNA37」が発表された。
この取り組みは日本のサウナを表彰する「SAUNACHELIN(サウナシュラン)」のようなランキング形式ではなく、世界の37施設をそれぞれ表彰するアワード形式の発表となっている。
ノミネートされた施設を見ていくと、サウナ発祥地と言われるフィンランドのサウナが37施設中でも多くを占めているが、ドイツからも6施設がランクイン。
隣国スウェーデン、対岸のエストニアをはじめ、ヨーロッパ諸国にサウナーを魅了する施設が点在するのは想像がつくが、後進国と思えるアメリカからも2施設がランクインしている。
Löyly(Finland)
フィンランドでいまもっとも人気のサウナが、ヘルシンキのバルト海沿岸に建つ「Löyly」だ。サウナとカフェレストランが融合したコミュニティスペースで、施設内には、薪サウナ、スモークサウナのほかプライベートサウナも併設。
凍った湖に穴を開けて水風呂代わりとするサウナ文化“Avanto”を体験することも可能だそう。「Löyly」の魅力を紹介した2019年の記事に詳しく。
Friedrichsbad(Germany)
ドイツ、バーデン=バーデンにある「Friedrichsbad」は、1877年創設。ローマ浴場の遺跡の上に建てられた歴史あるサウナだ。療養や健康増進を目的に多くの人が訪れるという。
特筆すべきは、順路に従って施設を巡る独自ルールが設けられていること。シャワー、蒸気浴、サウナなど、17のスパが用意されている。
Alpin Panorama Hotel Hubertus
(Italy)
オーストリアとの国境に近いイタリア北部に位置する「Alpin Panorama Hotel Hubertus」は、一度訪れたら忘れられないサウナ体験ができそうだ。
自然豊かな山間部に立地し、サウナ室からはユネスコ世界自然遺産に登録された「ドロミテ山塊」を一望。建物から突き出たサウナ室は、上階「Heaven」外階「Hell」と名付けられ、ともに中空に浮かんでいるような体験ができる。
ちなみに、日本からは隈研吾建築都市設計事務所による設計で話題のアートサウナ「SANA MANE SAZAE」(直島)をはじめ、4施設がノミネート。アワードの詳細はこちらから。
サウナ文化の数だけ、デザイン性に富んだ施設が世界には点在している。サウナをめぐる旅、海の向こうへと歩み出てみてはいかがだろう?