週末は、インド屋台メシ「パニプリ」をサクッと作ってみない?

インドレストランでの初バイトをきっかけに、まんまとインドに沼ってしまった私が、インド料理の“じゃないほう”に迫るこのコーナー。

第一弾は、「パニプリ」。

インドのストリートフードの代名詞
「パニプリ」とは?

パニプリ──なんともかわいい響き。パニ(पानी)とはヒンディー語で「水や汁」のこと、プリ(पूरी)とは「小麦で作られる生地」を指します。コロッとまん丸に揚げた生地の中に、スパイスで炒めたジャガイモやひよこ豆、玉ねぎ、パクチーなどを詰め込んだ料理なのですが、さらに緑色の甘酸っぱい汁(ソース)が中から出てくる。これが味にアクセントを与えてくれるんですよね。

インドのストリートフード界隈には欠かせない絶対的王者パニプリ。現地へ赴けば、街の至るところでパニプリ売りのおじさんと目が合ってしまうほど。

注文すると、おじさんがひとつずつ素手でプリに穴を開け、中身を詰めてくれます。一滴もこぼさないようすぐさま一口でパクっと頬張るのが現地流の食べ方。ひとつ食べたらまたひとつ……と、日本でいうところの「わんこそば」のように勢いよくパクパク食べるが正解です。

というのも、価格はだいたい4つで10ルピー(18円)、6つで20ルピー(36円)ほど。小腹がすいたら手軽にさっと食べられる、まさにチェーンスナッカーや予算を抑えて旅をしたいバックパッカーにオススメのスナックなのです。

ちなみにインド各地で呼び名が異なり、北部では「ゴルガッペ」、東部では「プチュカ」と呼ばれたりもするみたい。

自宅でかんたんパニプリ作り

©2024 NEW STANDARD

インドの人いきれのなかで口にしたパニプリが忘れられない……どうしても食べたい……!というわけで、自宅でパニプリを再現してみることに。

専門店を回れば材料も手に入るんですよね。インド食材専門店「Ambika」の「パニプリ・フライアム」を買ってみました。これに加えジャガイモ、赤玉ねぎ、ナス、青唐辛子を用意。プリの中にいれるペーストを作っていきます。

スパイスは……あり合わせのものを適当に!

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お次は例の緑の謎ソース。味の記憶を頼りにちょっとアレンジを加つつ再現するならこう。ミントとバジルをミキサーにかけ、そこにショウガとレモン汁を加えます(パニプリ専用のスパイスミックスもあるみたい)。

下ごしらえが済んだところで、お待ちかねの「プリ」を揚げていきます。

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熱した油のなかに慎重に投入していくと……。

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Wow!10秒ほどでまん丸に膨れ上がってきました。

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シート状のプニが次々と膨らんでいく様子が楽しくて、あっという間に気づけば何十個も揚げてしまっていました(笑)。冷めたあと、ひとつずつ親指で穴を開け、先ほど作ったジャガイモのペーストを詰めていきます。最後に酸っぱいミントソースをかけて完成!

調理時間は1時間ほど(慣れたら40分でできる!)、あのインドの屋台メシの再現に成功です。

さらにディープな
インド食文化体験を!

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いっただきまーす!

うーん、これこれ。なかなかの再現具合と自画自賛。ザクザクの生地とほっくほくの中身。香気なソースが口の中で混ざりあっていくのがなんとも楽しい!すこし醤油を加えたアレンジとあって、さらに日本人の口に合う仕上がりに。なんなら、現地で食べたものよりイイかも(小声)?

 

このパニプリ、インド料理には珍しくあまりスパイシー過ぎないため、香辛料が苦手な人でもいけるんですよね。数種のスパイスを複合的に掛け合わせるカレーと違って、パニプリの風味は単純明快。「プリ」さえ手に入れば、きっと簡単に作ることができますよ。アレンジも自在だから、お好みのテイストで作ってみてはいかがでしょう。

毎度スパイスカレーでは芸がない。そんなときはぜひパニプリでさらにディープなインド食文化体験を。今週末あたり、試してみてはいかがです?

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。