「進撃の巨鳩」この秋、NY・ハイラインに出現

ニューヨーク・マンハッタンにある空中庭園「High Line(ハイライン)」。今秋、そこに巨大な鳩が飛来するらしい。

人類を見下ろすのは
鳩であり、恐竜……

Iván Argote, Dinosaur, 2024 (rendering). A High Line Plinth commission. On view October 2024 — Spring 2026. Image courtesy of the artist and the High Line.

アーティストIván Argote氏による巨大な鳩の彫刻。どこからどう見ても鳩なのだが、タイトルは『Dinosaur(恐竜)』だという。

『Dinosaur』とした理由は、鳩の祖先は“恐竜”とされているから。同氏は「遠い昔の地球の支配者である恐竜をタイトルにすることで、現在の地球を支配しているのは私たち人間だという意識を持ってもらおうとしている」と述べている。

もし、鳩が恐竜のようなサイズで今日の地球に存在していたら、人間が鳩に支配される世界になっていたのかもしれない——。この彫刻は、そんな恐怖感を抱かせてくれそうだ。

巨大な鳩が伝える
ニューヨークの起源

Iván Argote, Dinosaur, 2024 (rendering). A High Line Plinth commission. On view October 2024 — Spring 2026. Image courtesy of the artist and the High Line.

また、鳩の彫刻は「ニューヨークではほぼ誰もが移民であること」も伝えているらしい。鳩は1800年代にヨーロッパを経由してアメリカに行き着き、今では当たり前の存在になったとされている。ニューヨークという街も移民によって作られ、多くのニューヨーカーたちは元を辿れば移民であることから、鳩の彫刻でニューヨークの起源を想起させるのがIván氏の狙いだという。

Iván Argote, Dinosaur, 2024 (rendering). A High Line Plinth commission. On view October 2024 — Spring 2026. Image courtesy of the artist and the High Line.

氏の作品は、歴史的なプロセスに重点を置いているとのこと。今回の『Dinosaur』にも、彼の信念が込められているのだろう。

なお、『Dinosaur』は2024年10月から2026年の春まで展示される予定。ニューヨークを訪れる際は「ハイライン」に足を運び、"鳩に支配された世界線"を体験してみてはいかがだろう?

Top image: © Iván Argote, Dinosaur, 2024 (rendering). A High Line Plinth commission. On view October 2024 — Spring 2026. Image courtesy of the artist and the High Line.
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。