「自分のための時間」アメリカ人が行き着いたのは、ぼっち飯!

日本では、もうすっかり市民権を得た“おひとりさま文化”。それがいま、アメリカにおいても徐々に広まりつつあるらしい。

レストラン予約アプリを運営する「OpenTable」が行った調査によると、昨年と比べおひとりさま利用客は8%増加。とくにZ世代とミレニアル世代では、68%もの人が着席形式のレストランで1人で食事をした経験があると答えたという。

「おひとりさま時間」は
究極のセルフケア

ひとりで食事を楽しみたい。そうしたニーズの高まりの背景にあるものは?

調査を実施した「OpenTable」は、若者たちが“Me Time(私だけの時間)”を求める傾向にある現状を理由に挙げる。『New York Post』にそれを裏付けるような記事が掲載されているのでご紹介したい。

ニューヨークに暮らす女性は取材に対しこんなふうに語っている。

レストランで1人で食事をすることは私にとってある種の“セルフケア”なんです。素敵な空間でおいしい料理を味わい、自分のためだけにお金を払う。そうして自分だけの時間に感謝する。これって素敵じゃない?

友人との食事も楽しい時間。それでも、ときには一人だけの時間を満喫する。それも自分自身のために──。

これこそがいま、世界中で“おひとりさま需要”が増えつつある理由なのかもしれない。忙しなく人と繋がり続ける現代、ホッとひと息つく食事こそが自分へのご褒美タイム、というわけか。

すすんで「ぼっち飯」も、
知らない誰かとの会話を求める

「ぼっち飯」なんて表現もあるが、ひとりで外食するわけだから、当然ひとり時間を満喫したいもの。だが、どうやらアメリカにおいてはそう捉えるのは早計のよう。というのも、今調査に回答した人々の4人に1人(27%)が、同じようにひとりで食事している見知らぬ人を「テーブルに招くことがある」と回答。また、22%の人が「レストランのスタッフや他のお客と会話をすることもある」と答えている。

Me Timeを満喫しに訪れた飲食店で知らない誰かと時間を共にし、普段とは違う食事を楽しもうとする。このあたり、同じぼっち飯でも日本とアメリカ、価値観にすこし違いがあるようだ。ひとりがいいけど、繋がりたい。この微妙なバランス感覚もまた、現代人が求めるコミュニケーションの一例と言えるのかもしれない。

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