【注目展示会】あなたの「蛙化」が、未来の恋愛観を左右する!

好きな人の些細な行動で、急に冷めてしまう……誰もが経験するかもしれない「蛙化現象」。

銀座にある三菱電機のイベントスクエア「METoA Ginza」では、この“恋愛あるある”をテーマにした体験型展示を2024年10月31日から開催している。一体、なぜ「蛙化現象」とAIが結びつくのか?

三菱電機が仕掛ける
ちょっと変わった「恋愛実験」

© 三菱電機株式会社

三菱電機イベントスクエアで開催中の『この物語、あなたはどう読む?マンガ×AI展』に、新コンテンツとして登場するのが「恋愛アノテーション体験」。
AIの学習に欠かせない「アノテーション」を、恋愛という身近なテーマで体験できるのが特徴だ。

たとえば、「飲食店で店員を呼んでも何度もスルー」や「どんな話題でもだいたい自分の自慢話につなげる」といった行動を目にしたとき、あなたは「蛙化する/しない」どちらだろう。展示では、自身の恋愛観に基づいて、さまざまな行動に「蛙化」のラベル付けを体験できるという。

「蛙化」でAIが賢くなる?
その先に待つ未来とは

© 三菱電機株式会社

一見、恋愛とAIは関係ないように思えるかもしれない。しかし、今回の展示は、AI倫理とZ世代の関心の高まりを背景に企画されたという点を聞かされると、じつに興味深いものがある。

三菱電機によると、AI倫理をテーマにした漫画作品を通して、AIと暮らす未来を考える同イベントにはこれまですでに40万人以上が来場。そのなかでも、20代の来場者比率が従来のイベントよりも高いという結果が出ている。AI技術が浸透する未来を生きる世代として、AI倫理への関心の高さが伺える。

AI技術は、私たちの生活を便利にするいっぽう、雇用問題やプライバシー侵害など、さまざまな倫理的な課題を孕んでいる。とくに感情倫理観といった複雑な領域においては、AIが人間の判断にどこまで介入すべきなのか、議論の余地が残る。

あなたの「恋愛データ」が
未来のAIを作る可能性

「恋愛アノテーション体験」で注目すべきは、参加者の「蛙化」データが、未来のAI開発に活かされる可能性だ。多数派の意見がAIの学習データとなり、未来の価値観に影響を与える可能性も示唆している。私たちの何気ない選択が、未来の恋愛観を形作るかもしれない……そう考えると少し怖い、と感じてしまう人もいるかもしれない。

AI時代において、私たち自身の行動や選択がこれまで以上に重要性を増していると言えるだろう。AI技術とどのように向き合っていくのか。「恋愛アノテーション体験」は、そんな問いを私たちに投げかけているのかもしれない。

👀GenZ's Eye👀

「蛙化のラベル付けができるなんて、オモシロい展覧会だな〜」なんて思っていたけれど、ここでの体験データがAIの学習に使われるとなると、なんだか見方が変わってきてしまう。

とはいえ、自分の選択や言動が図らずも企業のAI開発に活用されることは、今やこの展示会に限ったことではないはず。もちろん、それぞれの好き・嫌いはあっていい。けど、そのラベル付けが未来の価値観を狭めてしまっていたとしたらーー?自分の発言や行動を改めて振り返りたいなと思わされる。

Top image: © 三菱電機株式会社
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。