10代の少女の75%がスポーツを中断する理由——Persilが発表した支援策
スポーツを楽しんでいたはずの少女たちが、ある日突然グラウンドから姿を消す。理由を聞くと、「月経のせい」と答える子が多い。
英Persilが発表した新たな調査によると、10代の少女の75%以上が、月経を理由にスポーツをやめた経験があることが明らかになった。
この問題の背景には、「漏れの不安」「運動時の不快感」「周囲の目が気になる」といった心理的なハードルがある。特に学校の体育やクラブ活動では、適切なサポートが不足しているケースが多く、結果的に少女たちは運動を諦めてしまう。
Persilの調査が明かす現状
この調査は、洗剤ブランドのPersilによるもので、英国を中心に行われた大規模なアンケート。その結果、多くの少女が月経の影響でスポーツを続けにくくなっていることが浮き彫りとなった。
特に、「体育の授業を休むことが増えた」「競技スポーツをやめた」という回答が目立ち、成長期の少女たちにとって、月経が運動習慣に大きな影響を与えていることがわかる。これは、健康面だけでなく、自信や自己肯定感にも関わる問題だ。
Persilの取り組み:「洗剤」が解決策に?
この課題に対し、Persilは単なる調査で終わらせるのではなく、具体的な支援策を打ち出した。それが、月経時の汚れをより効果的に落とせる新しい洗剤の開発だ。
月経の際、スポーツウェアに付着する血液汚れは落ちにくく、適切な洗剤を使わないとシミが残ることも多い。これが「汚れが落ちないなら、スポーツウェアを着たくない」という心理につながり、結果的に運動を避ける原因の一つになっている。
Persilの新洗剤は、血液汚れに特化した処方を採用し、洗濯時の悩みを軽減。これにより、「汚れを気にせずスポーツができる」環境づくりを目指しているという。
月経でスポーツを諦めなくていい未来へ
Persilの取り組みは、月経がスポーツの妨げにならない社会をつくるための一歩だ。同社は、製品開発だけでなく、学校やスポーツ団体と連携し、教育プログラムの拡充も検討している。
スポーツを楽しむすべての少女が、月経を理由に諦めることなく、自分の可能性を伸ばせるように。Persilの動きは、そんな未来を後押しする試みとして注目されている。