全米プロスポーツ界に「自家製スポーツドリンク」の波
旅先で鮮烈な色のスポーツドリンクに出会うと、海外を意識することがあります(私だけ?)。運動中の水分、ミネラル補給にあのビビッドな液体がどうして必要なのかはさておき、塩分や糖分もそれなりに入っているんですよね。
で、最近になって全米プロスポーツ界に、その清涼飲料水をやめて、代わりに管理栄養士による自家製スポーツドリンクを推奨する流れができつつあるとかで。「Food52」のこの記事は、その辺りの最旬事情も含め、ライターSarah Jampelがおすすめ“スポドリ”のつくりかたを紹介しています。
まずは、自らスポドリ狂だった過去をカミングアウトするSarahの独白からどうぞ。(TABI LABO)
それでも、私は
スポーツドリンクをやめられないっ!
地球温暖化による影響は、世界中のあらゆる都市の気温を上昇させています。こうなるともう、ほとんど何かの競技に参加しているようなもの。べつに、スタジアムやトラックでなくたって、です。
朝の出勤でも、近くのコンビニまで出歩くのでも、ちょっと歩いただけでもう汗だく。スーパーで買い物したあとの指や肩に食い込む荷物の重さは、ウエイトリフティングの選手とキモチ的には変わりません。
で、こんな汗だくな気分のときにはもう、いてもたってもらいられないほど飲みたくなるのが、私の場合キンキンに冷えたスポーツ飲料。
フルーツパンチのフレーバーをひと口飲めば、高校時代の放課後が蘇り、レモンライムはカレッジ時代の土曜日の朝、生ぬるいのをがぶ飲みした思い出の味。スポーツドリンクのあの独特のフレーバーは、いつも何か満たされずにいた私の体を潤してくれる飲み物だったんです。
が、しかし…たとえそうだったとしても、あの誘惑からもっと早くに離れるべきだったんだと、今になって気づきました。
私のようなスポーツ飲料フリークのみなさん!飲めなくたって、もう大丈夫。自分でつくればいいのです。だって、本質的にはどの家庭にもあるような食材だけでつくれちゃうんですから(フルーツを希釈し、塩を混ぜるだけで)。
プロスポーツ界に広がる
手づくり飲料の波
ボストン・レッドソックスの専属栄養士であり、他にも多くのオリンピアンを栄養面からサポートするNancy Clark。彼女はスポーツ栄養学に関する本の中で、世に販売されているスポーツドリンクと同じ効果が期待できる、より健康的な自家製ドリンクのレシピを推奨している人物です。
よりカロリーを控え、ナトリウムを摂取できる代替飲料として、以下のレシピでつくれば、きっと水分補給も、エネルギー補給も、もちろん味わいも、あなたにとってベストなものになるはず。
“フルーツフレーバー”
もっとも甘いこのレシピが、市販のものに一番近いテイスト。好みのジュースを混ぜてつくります。
<材料>
砂糖:50g
塩:3.7g
お湯:60ml
フルーツジュース(好みのもの):60ml
レモン果汁:30ml
冷水:840ml
砂糖と塩をお湯で溶かし、好みのフルーツジュース(オレンジ、クランベリー、ザクロなどがおすすめ)とレモン果汁、冷水を加えてよく冷やす。
“メープルフレーバー”
ワークアウト中、もしくは運動後の胃酸が気になる人向けに、Clarkはこんなレシピも用意しています。
<材料>
冷水:900ml
メープルシロップ:60ml
塩:1.2g
材料すべてをボトルなどに移し、よくかき混ぜる。
“NEWゲータレード”
2016年、NBAゴールデンステート・ウォーリアーズはスポーツ飲料を中止、代わりにヒマラヤ岩塩を溶かした水をゲーム中のドリンクとして採用したことで話題となりました。フードブログ「Food Wishes」の著者Chef Johnも、これにインスピレーションを得て、自家製スポーツドリンクを紹介。氏は、これを“新しいゲータレード”と名付けています。
<材料>
冷水:8杯分
はちみつ(メープルシロップもしくはアガベシロップ):45ml
ヒマラヤ岩塩:2.5g
カイエンペッパー:ひとつまみ(お好みで)
しぼりたてのオレンジジュース:177ml
レモン汁:2個分
ライム果汁:2個分
1カップ分の冷水、はちみつ、岩塩、カイエンペッパーを入れたら弱火にかけ、よく混ざるように溶く。粗熱をとってから、よく冷えたところで柑橘のジュースを加え、残りの冷水を足して冷蔵庫へ。