ポテトチップス×ケチャップはアリ?ナシ? HEINZの新提案「チップディップ」
フライドポテトにはケチャップ、もはやこれは揺るぎない定番。では、ポテトチップスは?どちらも「揚げたジャガイモ」なのに、私たちの中に深く根付いた常識は、なぜかケチャップを遠ざけてしまう。
しかし、「HEINZ」は問いかける。本当に、ポテトチップスにケチャップは「ナシ」なのだろうか?と。
HEINZケチャップが、ディップ仕様に?
アメリカで毎年3月14日は、「National Potato Chip Day」。この日に合わせ、「HEINZ」が、新商品「HEINZ Chip Dip(ハインツ チップ ディップ)」を期間限定で販売したらしい。これは、いつもの赤いラベルでお馴染みのケチャップを、ポテトチップスにぴったりな広口のビンに詰め替えたもの。
フライとケチャップの組み合わせは、いわば王道。けれど、なぜかポテトチップスは長い間見過ごされてきた。同社によれば、「ポテトチップス&ケチャップ」の組み合わせを試したことがある人は、わずか10%未満だという。
「本当に意味がわかりません。どちらも揚げたじゃがいもで、HEINZケチャップにディップするには同じくらいふさわしいのですから。Chip Dipは、ファンのケチャップに対する非合理的な愛を受け入れ、新しい楽しみ方を提供するものです」。こう語るのは、HEINZシニアブランドコミュニケーターKeenan White氏だ。
長年愛され続けるケチャップだからこそ、この固定概念に挑み、新たな市場開拓へ乗り出そうというわけか……。
「進化系」ブーム到来?
食のトレンドを掴むHEINZの戦略
近年、定番商品を独自にアレンジした食べ方や、意外な組み合わせを楽しむ“食べ方改革”がトレンドになっている。たとえば、定番のお菓子にひと手間加えた「進化系〇〇」や、予想外の食材を組み合わせたレシピがSNSで話題になることも多い。
HEINZの今回の試みも、まさにこういったトレンドを捉えたものと言えるだろう。新商品を通して消費者の反応をダイレクトに収集し、それをまた商品開発に活かす。定番商品の可能性を広げ、食の常識を覆すような斬新な体験価値を創出する。こういったチャレンジングな商品開発が巧みなのがHEINZというブランドでもある。
ストア情報を見る限り、すでに「HEINZ Chip Dip」は在庫切れ。これまでありそうでなかった組み合わせに挑戦した人は、きっと少なくないはずだ。新定番誕生のきっかけになるかどうか。日本からも期待して続報を待つとしよう。