【鶏油のツヤを唇に】ラーメン博物館から、まさかのコスメコレクションが発売。世界初の“ラーメンぬい”も登場
ラーメンを食す喜びは、その場限りの体験ではないのかもしれない。
新横浜ラーメン博物館が2025年7月17日に全面リニューアルオープンした館内の「ミュージアムショップ」は、そんな考えを形にする試みのようだ。ラーメンを「食べる体験」から、その「余韻を持ち帰る体験」へと昇華させる、新たな物語が始まった。
湯気の向こうの幸福感を香水に、鶏油のツヤを唇に
リニューアルの目玉は、ラーメンの世界観を五感で楽しむために開発された、ユニークなオリジナル商品の数々だろう。
中でも特に異彩を放つのが、ラーメンをテーマにした2種類のフレグランス。その一つ『Ramen』は、一口目をすする直前の幸福な瞬間をイメージした香りで、小麦の蒸気や醤油の気配を繊細な香調で表現しているという。

もう一方の『1958』は、博物館のコンセプトでもある昭和33年の街並みをイメージした。古びた木材とコンクリートの埃っぽさが融合し、ノスタルジックな昭和の空気を纏える一品とのことだ。価格はいずれも4,100円(税込)。

さらに、コスメの分野からは『鶏油リップ』が登場した。鶏油を塗ったかのような自然なツヤ感を唇で再現するという、遊び心から生まれたリップグロスで、価格は880円(税込)となっている。香りは鶏の白い羽根をイメージした清潔感のあるもので、無着色のため性別を問わず使用できるという。

いずれの商品も、香りのプロフェッショナルである「ルズ(LUZ)」の協力のもと開発されたようだ。
世界初の「ラーメンぬいぐるみ」も登場
「ラーメンのぬいぐるみがあったらいいのに」そんな女性スタッフの一言から、世界でも類を見ないであろう商品企画が実現した。
麺をゆでる道具である「てぼ網」(3,490円・税込)をモチーフにしたぬいぐるみを皮切りに、「どんぶり」(1,970円・税込)や麺・具材の4点セット(1,750円・税込)まで、ラーメンそのものを再現したぬいぐるみシリーズが誕生。
見た目の愛らしさはもちろん、手触りの良さや安全性にも配慮されており、子どもから大人まで楽しめる仕様となっている。食べ物としてのラーメンを、抱きしめたくなるような存在へと変貌させた、ここでしか手に入らないアイテム群だ。

昭和100年を見据えた物語性
今回のリニューアルは、「昭和100年」をモチーフに、ラーメン体験の“余韻”を日常に持ち帰ってもらうことを目指して構想されたものだという。
新横浜ラーメン博物館はこれまでも、国内外の銘店の味とその背景にある物語を紹介してきたが、新しいミュージアムショップは、その体験をさらに拡張する場となったようだ。
香水やリップ、ぬいぐるみといった商品は、食後の満足感を記憶に留めるだけでなく、思わず誰かに語りたくなるような物語性を秘めている。ラーメン文化の枠組みを超え、訪れる人々の感性を刺激する試みと言えそうだ。






