ストリーミングでロック人気が再燃?ジャンル再成長と新旧バンドの躍進
長らくポップやヒップホップにチャート上の主役を譲ってきたロックミュージックが、ストリーミングサービスを中心に再び勢いを増しているようだ。
音楽データ分析会社Luminateのレポートや、新旧バンドのチャートアクションがその潮流を示唆しているという。
データで見るロックジャンルの成長
Luminateが発表した2024年中間音楽レポートによると、ロックはカントリーやラテンといった他の人気ジャンルを上回る成長率を記録したとのこと。
リスナーが、コンピューターで作られたビートよりも、より生々しいギターサウンドを求め始めている可能性も指摘されているようだ。
チャートを賑わす新旧のロックバンド
この成長を裏付けるように、近年チャートでの成功を収めるロックバンドも現れている。
『The Hollywood Reporter』によると、スウェーデンのバンドGhostとイギリスのバンドSleep Tokenが、2024年5月に2週間という短い期間でそれぞれビルボード200アルバムチャートにランクインしたという。
これは数年ぶりの出来事らしい。特にSleep Tokenのアルバム『Even in Arcadia』は、ハードロックアルバムにおける週間ストリーミング再生数の記録を更新したとのこと。
また、同じくイギリス出身のWet Legも、アルバム『Moisturizer』で2作連続となる全英1位を獲得したと報じられている。
既存のバンドの人気も再燃しており、CreedはTikTokで注目を集め、Led Zeppelinはドキュメンタリー映画『Becoming Led Zeppelin』の公開以降、ストリーミング再生数が23%増加したという。
アリーナツアーやフェスが示す人気の健在
ストリーミングでの盛り上がりに加え、ライブシーンでもロックの人気は根強いようだ。
The Eagles、U2、Def Leppardといったキャリアの長いバンドが、現在もアリーナクラスの会場を完売させている。さらに2024年で最大規模のツアーの一つとして、Oasisの再結成ツアーが挙げられている。
こうした状況から、Z世代が親世代の聴いていた音楽にノスタルジアを感じ、自分たちの世代なりのロックバンドを求め始めているのではないか、という見方もあるらしい。






