最低のバンドから最高のバンドへ。ロック史を塗り変えたザ・ストゥージズとは？

2017/06/22

Jeff Kido (TABI LABO)

イギー・ポップとザ・ストゥージズ。

'67年に結成したこのバンドを知っているだろうか？正直、僕はそれほど知らなかった。3枚のアルバムを発表したのだが、過激で型にハマらない音楽は「下品で退廃的」と酷評されて、'74年にはあえなく解散してしまったという。

しかし、このバンドの影響力を知って驚いた。セックス・ピストルズ、ガンズ・アンド・ローゼズ、ニルヴァーナ、ホワイト・ストライプス…名だたるバンドやアーティストが、イギー・ポップとザ・ストゥージズから大きな影響を受けたと公言しているのだ。

当時、イギリスで人気絶頂だったデビッド・ボウイをも魅了。約30年の時を経て2003年には再結成。2010年、ザ・ストゥージズはロックの殿堂入りを果たしたのだ。現在では、ロックやパンクの原点となったバンドとして再評価されているみたい。

アメリカインディーズ映画界の雄、ジム・ジャームッシュ監督もザ・ストゥージズの熱烈なファン。1日10時間にも及ぶインタビューを敢行して、8年もの歳月をかけてドキュメンタリー『ギミー・デンジャー』を完成させた。

内容はど真ん中のドキュメンタリー。ロックに野暮な解説はいらないだろう。最低のバンドから、最高のバンドへ。その評価を180度変えた孤高のバンドを目撃してほしい。

©Joel Brodsky

『ギミー・デンジャー』
2017年9月2日（土）より新宿シネマカリテほか全国順次公開。公式サイトはコチラ

Licensed material used with permission by ギミー・デンジャー