【ポイントは情報の少なさ?】ブレインスリープの「脳が眠る電車」が、交通広告グランプリで優秀作品賞受賞

睡眠関連事業を展開する株式会社ブレインスリープが企画・制作した電車内広告が、「交通広告グランプリ2025」の車両メディア部門で優秀作品賞を受賞した。

情報過多な現代社会において、あえて情報を極限まで減らすという逆転の発想が評価されたようだ。

あえて何もしない、「脳を休ませる」広告

受賞したのは、2025年3月に京浜東北線の車内に掲出された広告『脳が眠る電車』。ブレインスリープはこれまでも、商品の特長などを詳細に伝える電車広告を展開し、反響を得てきたという。

しかし今回は、年度末の多忙な時期に脳が疲れているであろうビジネスパーソンに向け、「限られた乗車時間だけでも脳を休めてほしい」という想いから、全く異なるアプローチを試みた。

広告で溢れる車内だからこそ、主張の少ないミニマルなクリエイティブで目を惹こうという意図があったらしい。

このシンプルな表現は、SNSなどで多くの反響を呼び、今回の受賞につながったとのこと。

© 株式会社ブレインスリープ
© 株式会社ブレインスリープ

交通広告の特性を活かしたアプローチ

「交通広告グランプリ」は、株式会社ジェイアール東日本企画が主催する広告賞。交通広告としての特性が活かされているか、広告としての完成度が高いか、といった基準で選考が行われる。

ブレインスリープは、乗車中の「静止した時間」が情報伝達に適していると考え、これまで電車広告を活用してきた。

今回の受賞は、その知見を活かしつつも、あえて「情報を伝えない」ことで人々の休息を促すという、新しい価値提案が認められた形と言えるかもしれない。

掲出期間:2025年3月10日(月)~23日(日)

掲出場所:京浜東北線 中づり、まど上、ドア横(ADトレイン)

審査対象:2024年4月1日から2025年3月31日の期間中に、株式会社ジェイアール東日本企画が販売・管理を行う「JR東日本」「つくばエクスプレス」「ゆりかもめ」「りんかい線」「JR貨物」「しなの鉄道」「東京モノレール」の駅および車両のメディアならびに「街ナカサイネージ」に掲出・放映された広告作品

※1 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000216.000046684.html

睡眠課題への多角的なソリューション

ブレインスリープは、睡眠医学に基づいた製品開発やコンサルティングなどを手掛けるソリューションカンパニー。

今回の広告企画は、睡眠不足に悩む現代人に対する同社の多角的なアプローチの一環と位置付けられる。

情報量の多さが必ずしも効果的とは限らない広告の世界で、人々の心身の状態に寄り添った今回のクリエイティブは、多くの人にとって新鮮な体験となったようだ。

Top image: © 株式会社ブレインスリープ
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。