「スキンケアに、魔法も奇跡も、若返りもない」。美容業界の誇大広告に一石を投じたThe Ordinaryのキャンペーン

「アンチエイジング」「魔法のような」「シワ消し」。

スキンケアブランドThe Ordinaryが、美容業界に蔓延するこうした疑似科学的な言葉遣いや、空虚な約束を風刺する挑発的なキャンペーンを開始した。

これは、ロンドンのトレンド分析メディア『LSN』が報じたもの。

周期表が暴く、美容業界の虚像

Uncommon Creative Studioと共同で制作されたキャンペーン動画『The Periodic Fable』では、化学の周期表の元素が、前述のようなお馴染みの宣伝文句に置き換えられている。

動画の中で、消費者はその周期表が放つ光の下、まるで儀式のようにスキンケアを繰り返す。

これは、誤った情報によって人々が製品を買い替え続ける、美容業界のサイクルをディストピア的に描いたものだという。

The Ordinaryのウェブサイトでは、訪問者が周期表の各「元素」をクリックすると、なぜその言葉が空虚な約束に過ぎないのかを解説する仕組みも用意されているようだ。

© DECIEM/YouTube

消費者に「批判的な思考を持つ」ことを促すメッセージ

このキャンペーンは、「The Truth Should Be Ordinary(真実は普通であるべき)」という、同ブランドが掲げるより大きなプラットフォームの一部。

美容に関するさまざまな主張に対して、消費者が批判的な思考を持つことを促すための取り組みだという。

ソーシャルメディアやテクノロジーによって「美しさ」の定義そのものが再構築されつつある現代において、The Ordinaryの姿勢は、多くの人々に自分自身の肌と向き合うきっかけを与えるかもしれない。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。