「ロジカル買い」が新常識に。Z世代・Y世代女性がいま“成分で選ぶ”理由

「買う前に、まず成分表を見るのが当たり前になった気が……」。

SNSで#成分解析#コスメ比較を検索しながら、成分名をスクリーンショットして保存する──そんな行動が、Z世代やY世代の女性たちの間で日常になりつつあるようだ。

「eBay Japan合同会社」が運営する「Qoo10(キューテン)」が実施した調査によると、全国のZ世代・Y世代女性500名のうち、7割以上が「成分や素材を確認してから購入する」と回答。数十分から数時間をかけて情報を集め、SNSや口コミを横断して自分に合うものを探す。それはもはや一部の“意識高い”人の行動ではなく、「ロジカルショッピング」という新しい購買基準として定着しつつある。

「すぐ買わない」女性が6割
購買行動の主流は“納得してから”

成分や素材をチェックする商品カテゴリ(複数回答)©eBay Japan合同会社
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全国の15歳~28歳女性250名、29歳~44歳女性250名(計500名)を対象としたインターネット調査では、気になった商品を見つけたときに「すぐ買う」と答えた人は少数派で、約6割が「悩む」と回答。その理由は、価格やデザインではなく「成分」や「素材」への関心だ。

チェックされるカテゴリの1位は「スキンケア」(Z世代40.0%/Y世代45.2%)。続くのは「食品・飲料」(Z世代36.0%/Y世代44.8%)である。肌や体に直接触れるものほど慎重に選ばれていることがわかる。

成分や素材をチェックする理由の1位は「納得して購入できるから(41.7%)」。「安心なものを選びたい」という声も多く、購買行動の軸が価格から“納得感”へと確実にシフトしていることが伺える。

SNSを信じるZ世代、経験で選ぶY世代

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商品をチェックしない派の理由の1位は「見ても良し悪しを判断できない」だった。しかしその代わりに、SNSやレビューなどの他者の意見を頼りにする人が多い。

Z世代では「一般人のSNS投稿(41.2%)」が最多で、「インフルエンサーの投稿(36.8%)」も高い割合を占める。いっぽう、Y世代では「商品のレビュー・口コミ(49.4%)」が最多で、「過去の自身の経験(33.1%)」も多い。

Z世代は“他者の発信”を起点に、Y世代は“自分の体験”を起点に判断。購買における「影響の受け方」が世代で変化していることが読み取れる。

“調べる時間”も投資のうち
成分チェックにかけるのは「数十分〜数時間」

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成分や素材を調べる時間について尋ねると、約半数が「数十分〜数時間程度」と回答。特にサプリメントやスキンケアでは調査時間が長く、日用品や食品は比較的短い。

さらに、店舗で気になる商品を見つけた際に「必ずネットで調べる」人は13.2%、「調べることが多い」と合わせると半数を超える。たとえ店頭で“偶然出会った”商品でも、そのままレジに持っていくことは少ないということか。

調べる時間をかける人ほど、最終的に「質の良いものを選ぶ」傾向があるという。情報を集める時間そのものが、“自分への投資”と捉えられているのだろう。

Z世代はコスメ重視、Y世代はスキンケア重視

購買における優先基準は、世代によってわずかに異なる。

Z世代はコスメ一式の平均予算が6,541円と、Y世代(5,972円)より高く、いっぽうでY世代はスキンケア一式の平均が6,230円と、Z世代(5,330円)を上回った。

若い世代は「見た目を彩るアイテム」に、上の世代は「肌の土台を整えるケア」に重きを置く。消費の軸が、年齢とともに“表層から内面”へと移行しているように見える。

「買うならちゃんとしたものを使いたいし、後悔したくない(15歳)」
「まずは安価なもので試して、合わなかったら値段を上げたい(19歳)」

こうした声に見られるのは、感情よりも理由に基づいた選択の姿勢だ。ロジカルショッピングとは、単に合理的であることではなく、自分の基準で納得して買う行為と言えるだろう。

言葉を知らなくても、行動はすでに合理的

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「ロジカルショッピング」という言葉の認知度はわずか5.8%にとどまった。しかし、言葉を知らずとも、その行動はすでに多くの女性に浸透している。価格、成分、口コミ、効果──それらを複合的に比較して、自分なりの“最適解”を導き出す。このプロセスこそが、現代の購買行動の本質なのかもしれない。

ネットショッピングの場では、その合理性がより際立つ。商品情報を細かく確認し、複数アイテムを比較でき、疑問はその場で検索できる。情報の透明性と選択の自由度が、ロジカルな消費を支えているようだ。

季節で“選ぶ成分”を変える女性たち

半数近くの女性が、「秋冬に向けて重視する成分を変える」と回答。たとえば「乾燥対策で保湿力を重視」「夏は美白、冬はエイジングケア」「重めのオイルに変える」など。

単なる気分や流行ではなく、自分の肌状態に合わせて成分を選ぶ“パーソナル思考”が広がっている証拠と言えよう。この柔軟な選択もまた、ロジカルショッピングの延長線上にある。

「内側から整える」時代へ
Qoo10のインナービューティー特集

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Qoo10では、こうした“成分志向”の高まりを背景に、体の内側から美を支える「インナービューティー特集」を展開している。

健康飲料や美容サプリ、ダイエット食品など6ジャンルを扱い、毎週更新されるトレンド商品を紹介。48時間限定セールも実施し、国内外の人気ブランドを手に取りやすくしている。

“ロジカルショッピング”が広がる今、オンラインモールは単なる購入の場ではなく、「自分の選択を支える情報のプラットフォーム」へと進化している。

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“ロジカルショッピング”という言葉はまだ新しい。だが、「考えて買う」という行動は、すでにZ世代・Y世代女性たちの日常に深く根づいている。SNSやレビューを参考にしながらも、最終的に“自分で選ぶ”。それは、情報に流されず、自分の軸で世界と向き合う態度そのもの。

買い物は、もはや感覚ではなく思考の行為になった。そしてQoo10のような場が、そんな“考える消費者”を支えるプラットフォームになりつつあることにも注目していきたい。

Qoo10 インナービューティー特集

【URL】https://www.qoo10.jp/gmkt.inc/Special/Special.aspx?sid=353423

Top image: © iStock.com / JackF
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