ガイドブックよりも買い物リスト。世界のお菓子を求めて旅する「スナック・ツーリズム」

もはや旅の目的は、観光名所を巡ることだけではないのかもしれない。

フランスのチョコレート菓子から、日本限定のキットカットまで、その土地ならではのスナック菓子を求めて世界を旅する「スナック・ツーリズム」が、新たなトレンドとして注目を集めている。

Skyscannerの公式ブログが、この興味深い動きを伝えた。

ミレニアル世代が牽引する「食」への情熱

Skyscannerのデータによると、英国の旅行者の約半数(47%)が、旅行を予約する際に現地の食事やスナックの選択肢を最優先事項としている。

特にミレニアル世代ではその傾向が強く、約6割(59%)が特定のカルト的な食品やスーパーマーケットのスナック、地元の珍味を見つけることを目的に旅行先を選んでいるという。

また、Z世代の38%は、地元の文化に浸るならエッフェル塔を訪れるよりもフランス料理を食べることを好むと回答。

観光名所を巡るよりも、地元の味を通じて文化と繋がることを重視する旅行者の姿が浮き彫りになっている。

旅と食の新たな交差点、味覚で世界を旅するポップアップ

この潮流を受け、Skyscannerはロンドンで「The Skysnacker Lounge」というポップアップイベントを開催。

これは、世界中のカルト的な人気を誇るスナック菓子だけを集めた、同市初のポップアップ体験だという。来場者は、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、オーストラレーシアから集められた6,700個以上のスナックやドリンクを無料で試食できる。

世界中のアイコニックなスナック菓子が一堂に会し、無料で試食できるこのイベントは、まさにスナック・ツーリズムを凝縮したような空間だ。

トラベルエキスパートのLaura Lindsay氏は、このイベントが「旅行者を味覚の冒険へと誘い、次の旅へのインスピレーションを得る場」になることを期待していると語る。

“賢いスナックハンター”になるために

記事では、この新しい旅のスタイルを楽しむための実践的なアドバイスも紹介されている。

TikTokや現地のブログで最新のトレンドをリサーチし、地元の人が利用するスーパーマーケットを訪れること。

そして、持ち帰る際には各国の税関ルールを忘れずに確認すること。

旅の思い出は、もはや絵葉書や置物ではなく、友人たちと囲むお菓子の山の向こうにあるのかもしれない。

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