京都芸術大学通信課程で10代の入学者が急増、pixivやフジテレビと連携した実践的な学びが人気

京都芸術大学通信教育課程は、10代の入学者が過去5年間で2.3倍に増加したと発表した。

これは通信制高校に通う生徒が高校生全体の約10%に達するなど、教育環境の変化に伴い大学選びの多様化が進んでいることが背景にあるという。

オンライン学習の定着により、「通う」だけでなく「オンラインで繋がる」学びを選択する若者が増えているようだ。

企業と連携した「好きを仕事にする」ための実践的なカリキュラム

同大学の通信課程で特に10代から支持を集めているのが、業界をリードする企業と連携したコースだという。

2021年に開講した「イラストレーションコース」は、ピクシブ株式会社がカリキュラム全体をコーディネートし、プロのクリエイターや業界人が講師を務めているとのこと。

基礎からビジネス実践まで段階的に学べる構成となっており、趣味の延長ではなくプロ志向の学生にも対応。

© 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学
© 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学

また、2024年に新設された「映像コース」では、フジテレビジョンと連携した映像教育を展開している。

「暮らしの中の映像力」をテーマに、スマートフォンのショート動画から本格的なコンテンツ制作まで幅広く取り組める内容になっているそうだ。

こうした現場直結型の学びが、自分の興味を追求し、それを将来の仕事に繋げたいと考えるZ世代のニーズに応えているのかもしれない。

© 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学

通信制高校生の増加と大学進学率の上昇

今回の発表では、通信制高校の卒業者における大学進学率の上昇傾向についても触れられている。

2023年度のデータによると、専門学校への進学率を上回る結果が見られたという。オンラインでの学習スタイルに馴染んだ若者たちが、その延長線上として通信制大学を選択するケースが増えている可能性がある。

従来の資格取得を目的とした学びから、「好きを極める」や「自己表現を体系的に学ぶ」といった目的へのシフトが見られるのも近年の特徴だそうだ。

全国の私立大学通信教育課程で学ぶ学生のうち、18歳から22歳の若年層が最大の割合を占めていることからも、新しい学びの場としての通信制大学への注目度の高さがうかがえる。

© 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学

オンラインならではの双方向型学習環境

同大学では、オンデマンド動画とライブ配信を組み合わせた授業スタイルを採用しており、専用SNSなどを通じて教員や学生同士が交流できる環境を整えているという。

課題に対する個別のフィードバックなど、オンラインでありながら双方向の学びが可能となっている点も魅力の一つだろう。隙間時間を活用したスマートフォン学習など、現代のライフスタイルに合わせた柔軟な学び方が提供されている。

Top image: © 学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。