【ライフデザインYouth Lab.】
「結婚」はフィクションのように思えてならない
この記事は大学生を中心とした若い世代とこども家庭庁によって組織されたプロジェクト「ライフデザインYouth Lab.」が作成したものです。若い世代が主体的に、自らのライフデザインについて考える機会の創出を目指しています。
※「ライフデザインYouth Lab.」について詳しく知りたい方は文末をご覧ください。
【記事執筆者】

【参加した理由/このプロジェクトでやりたいこと】
ライフデザインについて自分はどのように生きていきたいのか考えを持つ。

【参加した理由/このプロジェクトでやりたいこと】
20歳という節目を迎えた今、対話や発信活動を通して自分の価値観や人生のあり方について見つめ直す良い機会になると思った。/自分らしい将来設計を描く起点とするとともに、一人ひとりがライフデザインと向き合うきっかけとなる企画・記事を作りたい!

【参加した理由/このプロジェクトでやりたいこと】
同世代と率直に将来のことについて意見交換できる場に参加したかったから。

【参加した理由/このプロジェクトでやりたいこと】
最近、自分自身が将来について悩むことが多く、参加を決めました。同性代と悩みを共有することや、それを通じた情報発信により、同じモヤモヤを抱える仲間の課題解決のきっかけを生み出したいです!

【参加した理由/このプロジェクトでやりたいこと】
ふわっとした自分のなりたい姿をここでの多くの意見や刺激にふれ、具体化させていきたいです!!
Z世代の結婚観

「結婚」は身近な言葉のはずなのに、Z世代にはどこか遠い出来事に感じられることがあります。そこで、若者の声を集めてみました。
⚫︎20代女性
「周りにも結婚した友人がおらず、自分の事としてどうしても捉えにくい。結婚することが現実的なものとして考えにくい」。
⚫︎20代男性
「結婚したいと思える相手もいるが、社会的な情勢、とくに経済的な理由などから、結婚することに踏み切れずにいる。あと、漠然とした不安もある」。
⚫︎20代男性
「小さい頃は24歳とか25歳で結婚するものだと思っていた。でも、いざ自分がその年齢に近づいてみてもピンとこない。結婚……?訪れるかもしれない未来の話、のように感じてしまう」。
※筆者友人・知人への聞き取り(n=3)から一部抜粋
今回の聞き取りでは親世代の価値観に触れ、影響を受けつつも、当事者としては実感が湧きにくい──そんな距離感が見えます。背景としては、経済面の不安や、将来像を具体的に描きにくいことが話題にのぼりました。
2021年に公開された恋愛映画『花束みたいな恋をした』では、何年も同棲した男女(麦と絹)が就職を機にすれ違い、麦が絹に「じゃあ結婚しよう」と、結婚を切り札に関係をつなぎとめようとするものの、結局別れてしまうシーンがあります。このシーンに対してSNSでも「恋愛=結婚ではない」という感覚に共感する声が見られました(共感する複数の投稿を筆者が要約)。
恋愛がそのまま結婚につながるとは限らない──そう感じる人が増えている可能性があります。
結婚観の今と昔

Z世代の結婚観を考える上で、結婚観の変化をデータで確認してみました。NHK放送文化研究所の「日本人の意識」調査(2018)では、1993年は「結婚するのが当たり前」が44.6%。2018年は26.9%まで下がりました。一方で「必ずしも結婚する必要はない」は50.5%から67.5%へ上昇しています。
また、結婚後の姓についても変化が見られます。1973年は「別々の名字のままでよい」が2.9%でしたが、2018年は14.2%まで増えました。逆に「妻が夫の名字を名のるべきだ」は45.6%から28.8%へ減っています。Z世代そのものの数値ではありませんが、伝統的な結婚を必須とみなす考え方が長期的に弱まってきた流れがデータから読み取れます。
こうした価値観の変化の背景の一つとして、女性の就業機会の拡大が家族観の変化と関連して語られることがあります。あわせて、価値観を「家族単位」より「個人単位」で選ぶ傾向(個人化)が強まってきた、という指摘もあります。データからは、結婚を必須のイベントとみなす考え方や、性別役割と結びついた見方が弱まってきた傾向がうかがえます。
なぜ「結婚」が
Z世代の意識から遠のいているのか

ここまでの内容を踏まえ、結婚がZ世代の意識から遠のく理由を「一発アウト感」「自己責任的な論調」の2点で考えます。
1.一発アウト感
SNSの普及で、周囲の暮らしや価値観が以前より見えやすくなりました。便利ではあるものの、失敗や不都合が一気に広まりやすく、批判が集まることもあります。こうした空気の中では、結婚のようにやり直しがききにくく、周囲にも見えやすい決断ほど、心理的なハードルが上がりやすいのではないでしょうか。
加えて、選択肢や比較対象が増えるほど「もっと良い形があるかも」と迷いが長引くこともあります。その結果として、結婚が「まだ先でいいもの」として遠のく要因になり得ます。
2.自己責任的な論調
個人化が進んだ社会では、問題を「本人の選択の結果」として語る見方が強まっていると指摘されることがあります。結婚でも、不調が起きたときに制度や環境より「選んだ側の責任」として見られやすいと、結婚は「挑戦」より「リスク」として意識されやすくなるかもしれません。その結果、慎重さが強まり、先送りにつながる可能性があります。
さらに、頼れる支えや相談先が見えにくいと感じられる場面もあり、失敗したときに自分だけで抱える想像が膨らむこともあります。そうした想像が重なることで、結婚という決断の重さが増し、踏み出しにくくなるのかもしれません。
既存の結婚から「KEKKON」への再構築

これまでの内容をまとめると、今回の聞き取りやSNSの反応を手がかりに、恋愛から結婚への移行が必ずしも地続きではなくなっているように感じられる場面がありました。
背景には、1990年代頃より指摘されてきた「個人化」の流れがあり、現在の情報環境がそれを後押ししている可能性があります。さらに、一度の失敗に対する不安や、失敗を個人の責任として捉える見方が共有される中で、結婚という選択肢がより慎重に考えられるようになっているのかもしれません。
今後、結婚に対する個人の価値観が社会の変化に合わせて多様化し、伴って社会的な支援や仕組みのあり方が見直されていくことで、従来の結婚のイメージが別のかたちで捉え直されていく可能性も考えられます。
その結果、結婚という選択に対する心理的なハードルがどのように変わっていくのか──。Z世代が結婚を決めやすい社会に近づくのかもしれません。
【「ライフデザインYouth Lab.」とは?】

「ライフデザイン Youth Lab.」とは、Z世代をはじめとする若い世代が、主体的に人生を選択できるようになることを目指す、若い世代から若い世代に向けたライフデザインコンテンツです。
この記事を読んで「私にとってのライフデザインって?」と感じたなら、彼らの活動についてもう少しだけ触れてみてください。
自分らしい未来を描くきっかけに出会えるかもしれませんよ。
【本記事に関するご注意】
本記事は、大学生が恋愛や結婚など「ライフデザイン」について率直に話し合い、その中で出てきた意見や感情をもとに構成を考え、大学生自身によって執筆されています。そのため、内容には強い言葉や極端に感じられる表現、読み手によっては違和感や不快感を覚える可能性のある記述も含まれています。しかし、それらを過度に編集・修正することはあえて行っていません。話し合いを通して生まれた大学生自身のリアルな言葉を共有することに、この取り組みの意義があると考えています。学生の生の声をできるだけそのまま届けることで、読者の皆さんが自分自身の考えと向き合うきっかけになれば幸いです。






