全国6拠点の「社食カレー」を食べ比べ。“Hondaの金曜日”が旅のお土産になった

Hondaの社員食堂には、毎週金曜日だけ出てくるカレーうどんがあります。しかも事業所ごとに味が違う。埼玉、浜松、鈴鹿、栃木、熊本、そして東京・青山。その全6種を、宇都宮のホテルの一泊で食べ比べられるプランが始まりました。

白い作業着と金曜日の関係

ナスと牛肉入りのカレーうどんなど宿泊プランで提供される料理の数々
© サンフロンティア不動産株式会社

なぜ金曜日なのか。その理由が、いかにもものづくりの会社らしいエピソードです。

Hondaの研究所や製作所では、創業者の想いを受け継ぎ、社員が白い作業着を着用しています。カレーうどんの汁がはねても、週末に洗濯できる。だから提供日は金曜日になったのだそうです。

40年以上続くこの習慣のなかで、各事業所の食堂はそれぞれ独自の味を育ててきました。埼玉はカレーライスのルーに近い甘辛バランス、浜松はベーコンの燻製香ととろみ、鈴鹿は炒め玉ネギの甘み、栃木はカラメルを使った黒い見た目、熊本はまろやかさの奥にくる辛さ、青山は魚介出汁にスパイスを重ねた和洋折衷。

同じ会社の同じメニューなのに、勤務地が違えば味がまるで違う。社員にとっては「うちの味」であり、他の拠点の味は噂でしか知らない存在だったわけです。

「全拠点の味を一箇所で」
という逆転

ホンダ社食のカレーうどんの素(埼玉製作所味)のパッケージ
© サンフロンティア不動産株式会社
ホンダ社食のカレーうどんの素(浜松製作所味)のパッケージ
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この社食カレーうどんは2017年にレトルト商品「ホンダ社食のカレーうどんの素」として発売されましたが、基本的には各拠点の売店での取り扱いが中心。6種類すべてを揃えようとすれば、全国の事業所を巡る必要がありました。

そこに目をつけたのが、栃木県宇都宮市の「たびのホテル宇都宮ゆいの杜」です。ホテル周辺にはHondaの研究開発拠点があり、出張利用も多い土地柄。サンフロンティアホテルマネジメントが運営する同ホテルは、2026年9月15日からこのカレーうどんの素が付く宿泊プランの提供を始めました。

ホテルのお土産付きプランといえば、ふつうは地元の名産品を添えるもの。地理的に近いからこそ手に入る、という構造です。

でもこのプランは逆のことをしています。全国に散らばっていた味を一箇所に集めて、「食べ比べ」という体験そのものを旅の価値にしている。地元の味を持ち帰るのではなく、ここに来たからこそ全国の味が揃うという発想の転換です。

企業の「内側の文化」が
旅の目的地に

たびのホテル宇都宮ゆいの杜の客室内観
© サンフロンティア不動産株式会社

プランはスタッフ厳選の3種が付くタイプと、全6種コンプリートの2種類。出張ついでに買って帰るもよし、Honda好きの友人への手土産にするもよし。

そもそも社員食堂の味というのは、その会社で働いていなければ出会えない、閉じた食文化です。それがレトルトになり、さらにホテルの宿泊体験と結びつくことで、企業の内側にあった日常が、外の人にとっての非日常になる。

旅先で食べるものは、その土地の名物だけとは限りません。「誰かの日常を、よそ者として味わう」という旅のかたちが、カレーうどん一杯から始まるのかもしれません。

宿泊プラン概要

【施設名】たびのホテル宇都宮ゆいの杜
【所在地】栃木県宇都宮市ゆいの杜8丁目3-51
【提供開始】2026年9月15日〜
【プラン①】厳選3個付きプラン/ダブルルーム1室2名利用時 1名11,250円〜(素泊まり・税込)
【プラン②】コンプリート6個付きプラン/同条件 1名12,600円〜(素泊まり・税込)
※素泊まり・朝食付きから選択可。特典は1室1滞在につき、チェックイン時に提供。料金は利用日・客室タイプ等により変動。
【公式サイト】たびのホテル宇都宮ゆいの杜

Top image: © Ali Inay / Unsplash
Photo: © サンフロンティア不動産株式会社
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