「言葉に重みを持たせるには?」今すぐ実践したい10のコミュニケーション術
人間関係において問われるのは、自分の感情をコントロールできるか。そして、相手の感情まで深く理解できるかどうか。極めて難しいことではあるが、いわゆる“デキる人”はこれができている。
今回は、彼らが実践しているコミュニケーション術を10個紹介する。
01.
重要なことは、話すことではなく聞くこと。
しゃべることは実は難しい。相手が聞く耳を持たないとき自分を語ると、それは単なる自慢話になりかねない。しゃべることは危険であり、不利なことでもあるのだ。だから、聞かれる前にはできるだけ言わないようにする。自分に対する注目が相手に生まれるまで自分を見せびらかすことはしないように心がけるのだ。
02.
人間は自分自身を理解しているとは限らない。
とりわけ若い人は自分の内面と向き合う機会が少ない。また、それは難しい。自分が未熟であるということがわかっているだけに、そういう未熟な自分と向き合おうとしないのだ。怖くなるのだ。そこで、見て見ぬふりをして自分の内面と付き合っていたりするのだが、これは30歳、40歳になっても意外に変わらない。意識をしなければ、50歳になっても60歳になっても変わらないかもしれない。
03.
自分の場合はこうだったとか、共通の知人がいるとか、アピールをしない。
何もかも自分自身に関連づけることはやめる。自分に関連づけず、自分を抑える。相手の話が終わるまで聞くことに徹するのだ。できるだけ相手の得意なテーマに話を持っていき、主役は譲る。相手が得意なことを語ってくれると自分自身は学びの材料がたくさん生まれてくるので、いろんな意味で得をする。
04.
聞くことは観察すること。語ることは観察されること。
相手が言葉で表現し切れない部分まで聞こうとする。心の声を聞くことを心がける。深く聞くと相手に対する深い理解が生まれ、相手との間に厚い信頼関係が生まれる。相手の話を深く聞くことはリスクヘッジにもなるのだ。
05.
自分が語るときは、椅子を差し出し、相手に座ってもらえるような感覚で語る。
椅子には最低三つの脚が必要なように、相手の話をひとつの椅子だとすれば、内容を3つのポイントに構造化するといい。すると、相手はその椅子に気持ちよく座ることができる。心がけるべきことは、相手以上に相手の考えを理解し、相手以上に相手が語りたかった言葉を理解しようとする姿勢なのだ。
06.
体験に思索を加えると、洞察になっていく。その洞察を書き残していくと、それがいずれ自分の哲学の素材になっていく。
テレビ番組でも、読書でも、自分が時間やエネルギーを配分した あらゆる体験に対して、思索を加え、自分の言葉に落としていく。そうして自分で解釈した表現は、自分の頭に記憶として刻まれていくのである。
07.
話す量を意識的に少し減らす。
聞く時、そしてこちらからしゃべるときには、できるだけ短く、話す速度は相手よりワンテンポ遅らせることを意識する。どうでもいいこと、本題と関係のないことはできるだけ言わない。そうすることで語る側にとっても聞く側にとっても、言葉の希少性が高まるのだ。
08.
頭がいいふりをするのは、大きな損失であることを知っておいたほうがいい。
相手の語っていることについて知識を持っていたとしても、無知を装うくらいがちょうどいい。無知を装うと相手は丁寧に語りかけてくれるので、結果的により理解が深まる。自分の理解を越えた新しい視点が10のうち1でも混ざっていれば、大きな学びの機会を失わずに済む。知ったかぶりをするのは貴重な機会を失うことでもあるのだ。
09.
議論することは大事だが、議論をする相手は慎重に選ぶ。
実際には、論争が必要なケースというのはほとんどない。本当に心が通じ合う人との間では論争というものはまず起きない。自分を大切に思ってくれる人は説明しなくても分かってくれる。一方、自分を大切に思わない人は、説明してもわからないし、わかろうとしないもの。したがって、そういう人にわかってもらおうといちいち説明する必要はない。
10.
ただのいい人になってはいけない。
善悪は、強さがないと貫くことが極めて難しいものだ。心が善であっても、それを守り抜く強さがないために、結果的に悪に加担してしまうこともある。だから、上司や同僚が適度な緊張感を持って接してくれるような関係性を構築する。それは、自立した社会人として、絶対不可侵の自己を確立する上でとても大事なことだ。
『断言しよう、人生は変えられるのだ。』
コンテンツ提供元:ジョン・キム