世界初とWHOが認定!キューバが「HIV・梅毒」の母子感染撲滅に成功
WHO(世界保健機関)は、キューバがHIVと梅毒の母子感染を“撲滅した”と発表した。これは世界初の事例となる。
具体的には、10万人の出生数に対して、感染者数を50名以下に抑えたというもの。
WHOが発表しているキューバにおける2013年度の統計結果では、感染者として報告された幼児の人数はHIVが2名、梅毒が3名となっている。
感染リスクは、およそ1%
感染する期間、抗HIV治療薬の投薬を行うことで母子感染のリスクは1%ほどに抑えることができる。ちなみに、治療を行わなかった場合の感染確率は最大45%にも及ぶ。
梅毒も予防可能
全身に症状の出る梅毒も母子感染の危険を孕んだ病気だ。そして、キューバは梅毒に対してもHIV同様に大幅な感染予防を実現した。
じつは、キューバという国は世界的にも医療先進国としても位置づけられている。充実した保険制度により国民の医療費は無料。今回の快挙の裏には、妊婦が充分な検査を受けられる社会基盤がある。
もちろん、同様の取り組みを行っている国は他にもある。WHOのアメリカ地域事務局(PAHO)のディレクター、Carissa Etienne氏がアメリカ科学振興協会(AAAS)に語ったところによれば、キューバ以外にも。アメリカやカナダなど30カ国ほどが、認定への申請を行っている国があるとか。世界的に見ても母子感染は、撲滅へと着実に向かっていると言えそうだ。