使われなくなった「鍵」が、命を吹き返した瞬間
捨てられた鍵や古びたコインも、創造力とノウハウさえあれば、見事なアート作品に化けてしまう。オーストラリア出身のアーティスト「Morekey」ことMichelさんが、まさにその人。見向きもされなくなった古いメタルを再利用して、アンティーク感漂う金属彫刻に変えてしまうアーティストだ。
使われなくなった鍵が
命を吹き返す
「いつだったか、物置を片付けていたら、リフォームする前の古い銅管がたくさん出てきたんだ。それをリング状に何本もカットして、球体をつくってみた。最初はデコボコでいびつだったのが、コツを掴んだらどんどん、面白くなってきて」
いらなくなった鍵や銅線をかたっぱしから集めてきては、作品づくりに没頭していったと語るMichelさん。
じつは彼、30年前にはんだ制作のクラスに一度だけ参加したくらいで、あとはほぼ独学だとか。YouTubeではんだ付けの動画を何度も繰り返し観て技術を身につけていった。と、デザイン系サイト「DeMilked」は彼を紹介している。
捨てられるモノを
少しでも活かしたい
「人が不要と感じるものをゴミにしたくない」と語るMichelさん。捨てるモノを少しでも減らしたいと願う彼の気持ちは、本業である木材加工業を通して森の中に分け入り、自然とつねに向き合っている彼の本音だろう。
Etsyで購入もできる!
サイズ100センチを超える、女体オブジェ。鍵を曲げて組み合わせただけとは思えないくらい、細部までディテールがよく出た作品。他にも重さ2キロもある大皿や、フットボール、王冠のオブジェなど、メタルアートは多種多様。
現在、Michelさんの作品は、ハンドメイドクラフト専門ECサイト「Etsy」にて購入が可能。彼の作品に惚れ込み、オーストラリアだけでなく、アメリカ、スイス、カナダ、香港、イギリスと世界各国から注文が入り、本業の木材加工業が休みになる週末をフル回転して、制作にあたっているんだそう。これにはMichelさんも「嬉しい悲鳴」。氏のFacebookでは、制作の工程を見ることも。
Reference:DeMilked
Licensed material used with permission by Moerkey