「ツナ」と「シーチキン」の違いをあなたは知っていますか?
あらためて「ツナ」と「シーチキン」の違いを尋ねられると、「どうなんだろう」とふと疑問に思ってしまいますよね。なかには、「同じような気がする」とか「あまり意識したことがないから、よく分からない」との声も聞こえきそうです。「ツナ」と「シーチキン」の違いをまとめましたので、あなたの豆知識として役立ててみてはいかがですか。
1.そもそも「ツナ」とは、何を意味するの?
「ツナ」の語源は、英語の「tuna」に由来しており、「tuna」は、学術上でいう「スズキ目サバ科マグロ属」に属するマグロやカツオなどの魚やその身を意味しています。ただし、実際には、もう少し広い解釈で使われることも多く、それらの魚を原料として作られた缶詰などの加工食品全般を指すのが一般的です。
2.よく耳にする「シーチキン」の正確な意味は?
「シーチキン」は、日常では一般的に「ツナ」と同じような意味で使われることが多いのですが、厳密にいうと、はごろもフーズ株式会社が製造販売している缶詰の商品名のひとつで、登録商標となっています。
つまり、「ツナ」が一般的な食品名の総称であるのに対し、「シーチキン」は特定の会社の商品ブランド名ということになります。名前の由来については、食感が鶏肉のささみに似ていることから、そのように命名されたとの説や、米国の世界的に有名な1914年創業の食品メーカー「Chicken of the Sea International」の影響を受けて命名されたとの説があります。
いずれにしても、日本国内では、ツナやマグロを加工して作られた缶詰のうち、市場に流通するツナ缶の半数以上を、はごろもフーズ株式会社の商品ブランドである「シーチキン」が占めていたことから、人々の中で、「ツナ」と「シーチキン」は同じようなものとの認識が広まっていったようです。
3.豆知識!原料となる主な魚の種類とは
ツナ缶の原料となる魚の種類は、約13種類から15種類と多岐にわたります。たとえば、はごろもフーズ株式会社の「シーチキン」を例に挙げれば、主に「びんながまぐろ」「きはだまぐろ」「かつお」の3種類の魚が原料として使われています。「びんながまぐろ」は、まぐろ類の中でも比較的小ぶりな魚で、その身は白くてあっさりとした味わいが楽しめる魚です。
「きはだまぐろ」は、黄色がかった魚体が特徴的で、最大で100キログラムにも及ぶ大きな魚です。その身は、やわらかく食べやすいので、お刺身としても鮮魚店やスーパーでよく見かけられます。
「かつお」は、たたきやお刺身としてだけでなく、鰹節の原料としても有名で、柔らかい赤身が特徴的です。
4.良質なたんぱく質が摂れるツナ缶の魅力
ツナ缶には、水煮や油漬けなどの調理方法の違いはあるものの、さまざまな料理に手軽に利用できる加工食品の代表格となっています。
低カロリーや低脂肪を意識した商品も多く見られるほか、自然食品や塩分控えめの健康的な食事を好む人々向けに、食塩やオイルを全く使用せずに天然水だけを利用した無添加のものも製造・販売されています。
魚肉の形状も、大きな塊のまま缶詰めにされているブロックタイプのものに加え、調理しやすいように大きめにほぐされているチャンクタイプのものや、そのままサラダなどに和えることができる細かいフレークタイプのものなどさまざまです。
ツナ缶は長期保存にも耐えられるため、いくつか自宅にストックしておくと、いざというときに助かりますよね。サラダやサンドイッチだけでなく、ピザやパスタ、お寿司や煮込み料理などの具材としても重宝します。栄養面でもDHAやEPAが豊富に含まれていることから、生活習慣病の予防のためにも活躍してくれる万能食材のひとつです。