パリで「本物のパン屋」を見分けるための豆知識(外観編)

日本ではフランスパンと呼ばれて親しまれているバゲット。これは、私が暮らしているパリでも、もちろん日常的に食べられているもの。だからフランスには街のあちこちにパン屋があります。中を覗いてみると、バゲットやらクロワッサンが積み上げられていて、パンの焼ける良い香りが漂ってきます。

旅行中、そんな香りに誘われて「そうだ本場のバゲットを食べてみよう」と店内へ、なんてこともあるのではないでしょうか。

でも、ちょっと待ってください。

そのお店、「本物のパン屋」ですか?

実は、解凍したパンが並んでいる、なんてことがあるかもしれないのです。さらに、クロワッサンやパン・オ・ショコラのような、ヴィエノワズリーと呼ばれるいわゆる菓子パンに分類されるものに関しては、売られているものの25%から50%が冷凍モノ、という調査結果も…。

ここで、少し複雑なフランスの「パン屋事情」について紹介しましょう。

フランスでは勝手に「パン屋」を名乗ってはいけません。97年以降、パン屋という意味の「ブランジュリー(Boulangerie、Boulanger)」という看板を掲げるためには、パンをイチから作っていなければならない、という法律が存在しています。まあ、当たり前といえば当たり前ですが。

そもそもイチから作る、とはどういうことなのでしょうか。具体的には、

①生地の捏ね
②発酵
③成形
④焼き

の4つの工程を指します。これらをすべて自分のお店の中でおこなったうえ、それを店頭に並べているところだけが「ブランジュリー」と名乗ることができる、というわけです。

ちなみに、一つ豆知識を。

フランス発のパン屋で日本でも有名な「Paul」ですが、フランスの店舗の看板には「Boulangerie」とは書かれていません(日本の店舗には書かれています)。すでに成形されたものが工場から各店舗に送られ、店舗では焼くだけ、という仕組みだからです。他にも、冷凍で届いたものを自分のお店で成形から焼きまでをする、という場合もありますが、いずれも「Boulangerie」と名乗ることはできません。

いつの日か、フランスで立ち寄ろうとするそのお店が「本物のパン屋」かどうか。入る前に看板を見て、「Boulangerie」の表記の有無を確かめてみてください。

 

※明日は「店内編」をお届けします!

Reference:Libération
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