「ビスケット」「クッキー」「サブレ」の違いとは?
昔から親しまれているビスケットとクッキーとサブレですが、この3つの違いってなんだか知っていますか? いざ明確に違いを説明して欲しいと言われると、違いを明確に説明できる人は少ないのではないはずです。
1.日本での定義
日本では、ビスケットは、広い意味では焼き菓子全般に対して使われます。
狭い意味では、焼き菓子のなかで、主に固めの焼き菓子に対して使われます。
全国ビスケット公正取引協議会は、クッキーをビスケットの中でも「手作り風の外観を持ち、原材料の中の糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれるもの」と定めています。
味や製法での違いではなく、手作り風の外観と、糖分と脂肪分の合計によって、ビスケットとクッキーに分類されます。
サブレという名称で通常販売されるものは、ビスケットやクッキーを作るときよりも、材料のバターとショートニングの比率が、2倍程度多くして作られています。
このような方法で作られるサブレは、ビスケットやクッキーに対して、バターの風味が増し、サックリとした食感になります。
2.ビスケット、クッキーの本場での違いは?
アメリカやイギリスなどでの定義を見てみることにしましょう。
アメリカで、ビスケットというとスコーンのようなものを意味し、日本の定義とは異なります。日本でいうビスケット、クッキーに近いものは、すべてまとめてクッキーと呼ぶようです。
イギリスでは、アメリカとは異なります。
ビスケットという名称は、クッキーも含めて使用されており、区別する場合は、特に固くてサクサクした触感があるものに対して、ビスケットと呼ぶようです。また、クッキーというときは、軟らかくてもちもちとした触感があるものに対して使っています。
アメリカとイギリスの例のみですが、海外では日本ほど区別がないというのが傾向のようです。
3.ビスケットとクッキー、サブレの語源
語源から区別できないかを見てみることにします。ビスケットは、ラテン語で「2度焼いたパン」という意味を持つ「bis coctus」からきています。
一方、クッキーは、オランダ語で「ケーキや焼き菓子」という意味を持つ「koek」からきています。
サブレはフランスのノルマンディー地方の都市の名前からとする説。サブレ侯爵夫人が、バターをたっぷり使ったクッキー風のお菓子を作ったことからという説やフランス語の砂で覆われたという意味の語からきているなど諸説あります。
4.ビスケット、クッキー、サブレはどこの国から日本に伝わったのか
ビスケット、クッキー、サブレはそれぞれ違う国から日本に伝わりました。ビスケットはアメリカから、クッキーはイギリスから、サブレはフランスから伝わったとされています。
このほかにも海外から伝わったスコーンやクラッカー等も日本では別々の呼び方をしていますね。