ニッチマーケティングを行うなら知っておきたい「オンライン・サブカルチャー」
多種多様な価値観が存在する
「オンライン・サブカルチャー」
オンライン・サブカルチャー(online subculture)とは、オンラインプラットフォーム内で形成される独自の文化のこと。オンライン上であれば、ニッチでマニアックな内容だとしても共通の価値観を持った人々が集まりやすく、その結果として多種多様な文化が形成されていると考えられている。
また、オンラインプラットフォームにも無数の選択肢があるため、オンラインサブカルチャーをひとまとめにして捉えることは非常に難しい。
ブランドが個性豊かなZ世代にアプローチする際には、こうしたオンラインサブカルチャーが存在することを前提に、それぞれに対して最適な方法なコミュニケーション設計をした方がいいと考えられている。
「Peloton」
TikTok専用コンテンツを制作
オンラインフィットネスの「Peloton」は、TikTokユーザーに向けたオリジナルコンテンツ「#TikTokFitness Powered by Peloton」をローンチ。ここではPelotonがすでに保有しているコンテンツ以外にも、独自でクリエイターと契約し、彼らによるコンテンツが配信されている。
Pelotonの発表によれば、彼らが独自で運営しているSNSなど以外でオリジナルコンテンツを作成するのは初めてとのこと。これにより、フィットネスに興味を持つTikTokユーザーに対し、質の高いコンテンツを配信することを目標としているようだ。
Pelotonの決断は、オンラインサブカルチャーがあることを認識し、そこに集まる人々に最適なコミュニケーションをしている好例と言えるだろう。
「LEGO」
『フォートナイト』内でオリジナルゲームを配信
LEGOは、オンラインゲーム『フォートナイト(Fotnite)』内にてオリジナルゲーム「LEGO Fortnite」を配信している。ユーザーは、LEGOブロックでつくられた世界で、家を建てたり農作物を育てたりしながら、サバイバルアクションを楽しめる設計。ゲームとしての質が非常に高いと、多くの人から高評価を受けている。
フォートナイト内には数億人のユーザーがいると言われているため、LEGOはオリジナルゲームの配信により、これだけの人と繋がることができたということになる。一部のユーザーは、LEGOユーザーや彼らのユーザーと被っているが、そうではない人も多くいるため、効果的な方法と言えるだろう。
まとめ
ありとあらゆる文化の総称である「オンライン・サブカルチャー」をひとくくりにまとめることは難しい。けれど、こうしたカルチャーの創出も、Z世代の多様性の豊かさを反映しているのではないだろうか。
これからはマスマーケティングとニッチマーケティングの二極化が進み、オンラインサブカルチャーが存在していることを理解しておくのは、後者のマーケティングを行う際に大きな効果を発揮することになるだろう。
変化の激しいこの時代、
新しい価値観や考え方が日々生まれています。
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