「猫×ブッダ」の考え方でもう悩まない。心が軽くなるメッセージ5つ

61a8I1rvuBL宮下真/Makoto Miyashita文筆家・編集者。仏教関係や東洋思想(日本・中国の古典)を主な分野として執筆。著書に『ブッダがせんせい』『おしえてブッダせんせい こころのふしぎ』『空海 黄金の言葉』『親鸞 救いの言葉』『老子 上善の言葉』(いずれも永岡書店)など。猫好きで、『猫語の教科書』(監修・野澤延行、池田書店)ほか猫の本の編集・執筆も多数。

人間というものを見ていると、いつも人生に迷ったり苦しんだりしています。何をそんな深刻に考える必要があるニャ?
ぼく「猫ブッダ」が、飼い主さんが読んでいたブッダの本を参考に、心が軽くなるメッセージを紹介していきます。

01.
自分を傷つけない、見捨てない

206040049

自分を愛おしく思うなら、粗末に扱ってはいけニャイね。ぼくらがよく自分の体をペロペロしているのは、きれいに毛づくろいするだけじゃなく、よけいな匂いをなめ取って外敵に存在をさとられないようにして、自分を守る意味もあるんですよ。

もし自己が愛しいものと知るならば、自己をたしかに守ることだ。賢い人は人生の三分の一だけでも目覚めているべきだ。ーブッダ

「目を覚まして、自己をよく守ろう」というこのことばの正反対の意味となるのが「自暴自棄」です。たしかに、自暴自棄の人なら他人も傷つけかねないし、自分を捨てるようなら他人も平気で捨てるでしょう。そういった人とは友人にも同志にもなれニャイね。自分を愛せないような人間は、他人を愛することもできないでしょう。

しっかり目覚めて、自分を見失わず、自暴自棄になどけっしてならず、生きることを楽しまなくちゃね。

02.
執着という
”重い上着”を脱ぎ捨てよう

98308090561

この世における禍福の、いずれにも執着することなく、憂いもなく、欲もなく、清らかな人。彼をわれはバラモンとよぶ。ーブッダ

バラモンとは、インドのカースト制度の最上位で司祭階級の総称です。猫に階級はニャイけれど、古代エジプトで猫の女神として人々に崇められた「バステト」あたりは、かニャり尊敬されているご先祖さまですね。

バラモンになる人の出自(生まれ、氏姓)で決まっていますが、ブッダはこれに反発。“その階級にふさわしい人格を備えた人”こそバラモンと呼ぶと宣言しています。階級制が絶対のものだった古代インドで、これは大変勇気のいることだったはず。

真のバラモンは、禍福つまり不幸や幸福にすらとらわれることなく、「憂いも欲もなく」心安らかに生きていくというのです。執着という重い上着を脱いで、あなたも心軽く、すっきり楽ちんな人生を送ってみてはどうですか。

03.
欲望の「林」を手入れすれば、
心が平和に

_157756481

一本の木ではなく、林を伐れ。恐怖は林から現れる。比丘(ひく)たちよ、林も下生えもすべて刈り、林を離れた者となれ。ーブッダ

この「林」とは欲望の林のこと。食欲、性欲、睡眠欲だけでなく、怠けたい、やっつけたい、甘えたい、壊したいなど、あらゆる欲望の木を集めた林ですよ。人間はこの林に住んでいるわけですが、心安らかに暮らすには不要な欲を手放さなければなりません。ブッダは、一本や二本の木を伐っても欲望はまた次々と生えてくるから、林を丸ごと刈り取ってしまえと言うのです。

あなたも、欲の林を根こそぎ更地にできないまでも、間伐や手入れは必要ですよ。伸び過ぎた木は切り倒し、枝打ち、下生え刈りなど、まめに手入れすることで、「少欲知足(しょうよくちそく)」の心おだやかな生活が手に入ります。野放しの林は、危険すぎですよ。

04.
「私のもの」というのは錯覚

00004285842_Large

「私」でさえ変わり続け、同じ姿にとどめることはできないのに、ずっと「私のもの」があると思うのは錯覚なのです。すべてはいっときの預かりもの。無所得、無所有、無一物こそ人のありのままの姿、生まれたときから毛皮一枚の猫とおんなじです。

「私のもの」という思い込みは、「無知」から来る煩悩です。思い込みを手放せば、よけいな苦悩とサヨナラできるんです。”所有する苦しみ”から抜け出すには、あらためて「無我」を知り、自分の所有物など何もニャーイと知ることなんですね。

05.
孤独な時間こそ
心を整えるチャンス

Girl sitting on pier and lookingat the river

独り坐り、独り臥し、独り歩み、怠ることなく、独り自己を整える者は、森の中で独り楽しむ。ーブッダ

「森の中で独り楽しむ」というブッダのことばは、何にも頼ることなく、独りひたすら自己と向き合い、自己を整えていく修行者の姿が詩になっているようですね。ここには、煩悩は自分で打ち砕くしかないという厳しさと、長い孤独な時間に耐えて、迷いを脱したときに獲得する精神の自由がありますよ。

猫はいいですよー、ひとり自由気ままで。いい飼い主さんに出会えれば、こんなに楽しい暮らしはニャイくらい。一日に30分でも15分でも、ネットも携帯も切って、猫みたいにだらーっと伸びて、「心を整える自由時間」を作ってみてはどうですか。

猫ブッダは悩まニャイ
コンテンツ提供元:ワニブックス