「花粉症と風邪、口内炎と舌癌」その見分け方とは?

「もしかして、これって病気?」なんて時に、適切な判断ができるかどうかは、生死を分ける可能性があります。今回は『モノの見分け方事典』より、病気や体の不調のサインを紹介します。頭痛、腰痛…もし少しでも体に異常を感じている場合は要チェックです。

「ただの頭痛」と「危険な頭痛」

頭痛には、特に異常のない「一次性頭痛」や「偏頭痛」といったもののほかに、別の病気の症状として表れる「二次性頭痛」と呼ばれるものがあります。クモ膜下出血や脳腫瘍といった命に関わる病気のサインの役目を果たすこともあるので、「どうもおかしい」と思ったら、すぐ病院へ。ただの頭痛は2、3日で治りますが、危険な頭痛は1週間経っても治らないことも。

「風邪」と「インフルエンザ」

インフルエンザの恐ろしい点は、その増殖スピード。体に1個のインフルエンザ・ウイルスが入った場合、8時間後には100個に、24時間後には100万個と、ハイスピードで増殖していきます。急な高熱が出るのはそのためです。風邪の症状は「鼻水や咳」に対して、インフルエンザは「急な高熱、悪寒、関節痛」などが症状としてあげられます。

「皮下脂肪」と「内臓脂肪」

皮下脂肪と内臓脂肪ができる要因はそれぞれ異なります。皮下脂肪は文字通り皮膚の下につく脂肪。暑さ寒さから体を守る役割があります。一方で内蔵脂肪は、内臓の周りにつく脂肪のこと。両者とも、少なすぎても多すぎても、健康に影響する脂肪です。ちなみに、皮下脂肪はつまめるお肉、内臓脂肪はつまめない、と覚えておくといいでしょう。

「偏頭痛」と「緊張型頭痛」

偏頭痛は下を向くと痛みが増すと言われますが、緊張型頭痛は下を向いても痛みは変わりません。緊張型頭痛は、肩や首の筋肉が緊張することで起きます。定期的にマッサージに行って、筋肉をほぐしましょう。一方、偏頭痛は脳の血管が急激に拡張して起きます。血管の拡張がともなう偏頭痛を放置すると、脳梗塞のリスクが通常に比べてなんと約7倍も高くなると言われています。

「虫歯」と「知覚過敏」

知覚過敏は、葉の表面のエナメル質がこすれてしまうことによって起きる症状です。数十秒から数分しみる虫歯と違って、痛みは10秒ほどで収まるため放置する人が多いですが、実はかなり危険。知覚過敏が進行すると、さらに重い症状である歯髄炎になることも…。

「ぎっくり腰」と「ヘルニア」

ぎっくり腰とは、いわゆる腰の捻挫のこと。軽い場合は安静にしていれば2〜3日で治りますが、癖になってしまうこともあります。これに対し椎間板ヘルニアは、軟骨が損傷して神経を圧迫している状態で下半身全体が痛みます。自然治癒することはありません。早急に病院へ行きましょう。

「いい汗」と「悪い汗」

体に必要な塩分やミネラルを残し、水分だけを体外に出す「いい汗」は、無味無臭でサラサラしています。一方、塩分やミネラルごと体外に出す「悪い汗」は体にベタベタと残り、しょっぱい臭いがします。また、汗が蒸発しにくくなり、体温調節がうまくいかず熱中症の原因になることも。

「花粉症」と「風邪」

花粉症は目がかゆくなり、サラサラの鼻水が出ますが、風邪のときの鼻水はネバネバしています。これは、細菌やウイルスを退治した白血球が混じっているためです。とはいえ、花粉症と風邪が併発することもあるので、見分け方は慎重に。

「口内炎」と「舌癌」

口腔内にデキモノができるという点で、口内炎と舌癌は似ています。見た目の違いとしては、口内炎は楕円形で境界もはっきりしていますが、舌癌は形が一定でなく、境目も分かりにくいです。そして、意外なことに口内炎よりも痛みが軽いです。いつもとなんか違う口内炎…と思ったら、用心です。

「痔」と「大腸癌」

痔も大腸癌も、悪化すると大変な病気。見分け肩の一例として、痔なら赤い鮮血、大腸ガンなら黒っぽい血、というものがあります。ただ、個人差もあるため素人判断は危険。便に血がついているのを見つけたら、すぐに病院へ行きましょう。

モノの見分け方事典

モノの見分け方事典(編:ホームライフセミナー)

食材の鮮度、食べごろ、高コスパ品、病気のサイン、安全な場所、他人の心理…など、オールジャンル・365日役立つ「見分け方」を初めてイラスト図解で網羅した全く新しい事典。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。