ロッキングチェアの「揺れ」を活かしてつくる意外なモノに、心がほっこり

いったい、「誰がこれを必要とする?」といった根本的な議論はさておき、ロッキングチェアの特性をフルに活かして、ローテクながらじつに愛のあるプロダクトを開発した学生たちがいる。

「想い」を込めて揺らす
ロッキングチェア

ローザンヌ美術大学(ECAL)の学生Damien LudiさんとColin Peillexさんが共同開発したのが、このブランコのような風貌の「Rocking Knit」。心地よい揺れを前後に刻むのは、私たちのよく知るそれと変わらない。でも、彼らはそこに“ある機能”をアドオンすることで、人間味のある「副産物」を同時に生み出すことに成功した。


それがこちらのニット帽。
こっくりこっくり、体が前後に揺られる間に椅子が全自動で編みあげてくれるというもの。これをシュールと言わずして何と表現しよう。理屈では説明できない、「人間らしさ」にあふれたプロダクトに思わず感謝したくなる。

過度な説明は無用。あとは、動画でそのカラクリをどうぞ。


いま、この時代に
あえて「ローテク」の温かみ

前に後ろに、振り子のように揺れる椅子。

その動きに合わせるように、頭上では歯車が回転し、ひと編みまたひと編みと赤い毛糸が縫い合わされていく。

そして…しっかり編み込まれて出てくる。じゃあ、最後の絞りは?目の止め方は?なんて考えるのは、もう野暮だ。

振り子の揺れを利用した、蓄電できるロッキングチェア型の発電機なるものは、これまでにも登場している。が、こちらスイスの美大生2人が開発した椅子は、人の心の内側を温かくしてくれる、古くて新しいロッキングチェアだ。

とは、いささか言いすぎ?

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。