2Dから3Dに変身する「スツール」。来客用椅子はハンギングが正解でした

友人を自宅に招いての「家飲み」や「パーティー」。そんなとき、あっちこっちから椅子をかき集めてきたりします。それでも足りないってなれば、アウトドア用の折りたたみ椅子や、とにかく座れるものを用意する、では?

もっとスマートなアイデアがありました。この発想はなかった!

場所をとらずに美しく飾る
来客用スツール

白い無機質な壁を飾るのは、スツールやベンチ。

さっと取り外して、カチッ。

ちょこんと座ればハイ、椅子の完成〜。

そうなんです。これは、壁面に掛けて収納できるスツール。来客時くらいにしか出番がない、使用頻度の少ない椅子だからこそ場所を取りたくない。結局、スタッキングチェアでも、アウトドア用品でも、どこか部屋のコーナーを潰したり、しまっておくスペースが必要。まさか、ハンギングという手があったとは…。

まるで「飛び出す絵本」
平面(2D)が立体(3D)に

多くのデザインアカデミーが集まり、今やオランダで最もホットなデザイン都市となったアイントホーフェン。ソウルのデザイン学校からこの地へ渡った、プロダクトデザイナーChoi Jongha氏は、シンプリファイされたものづくりへのこだわりを持つ人物です。

「de-dimension」と名付けたこのスツールは、ご覧の通り平面(2D)から立体(3D)へと姿を変える“折りたたみ”タイプの椅子。

いわゆるパイプ椅子のように、画一的だった折りたたみの方法。Choi氏のプロジェクトは、いかに平面から立体をカタチづくるかというものでした。写真や映像で撮影された視覚の中にある“立体的な平面”、そこから形成されるもののカタチをデザインに落とし込む彼の着想は、飛び出す絵本にヒントを得たんだとか。

ウォールアートとしても
いいんじゃない?

こんな開発秘話を知ると、ますますモノに愛着が湧いてしまいますが、それを抜きにしても、「壁に椅子を掛けておく」という斬新な発想自体がそもそもナイス。ウォールアート感覚で無機質な空間を飾るもよし。来客時、必要な時だけ壁から外してカチッと椅子を用意できる。

サイズや重さについて全く触れられていないのは、どうやらデザイナーの意向のようで、残念ながら詳細は不明。けれど、これをコンセプチュアルデザインのままにしておくのは、家飲み好き、パーティー好きの人からしてみれば、「もったいない!」って思えてきませんか?

Licensed material used with permission by Jongha Choi
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。