ホームレスたちの鼻歌が聞こえてくる、その名も「シャワー・トゥ・ザ・ピープル」

米・セントルイスに住むジェイク・オースティンは、長年ホームレスへのボランティア活動をしている男性。

「ボランティア」とひと口に言っても、食事の補助から衣服提供まで、その内容はさまざまですが、以前までジェイクが行なっていたのは石鹸やシャンプーの配布だったそうです。しかし、ある日。一人のホームレスが申し訳なさそうにそれらの受け取りを断ってきたと言います。

「石鹸やシャンプーを
使う機会がないんだ」

ジェイクはホームレスの言葉にハッとさせられました。そして気がついたのは「石鹸やシャンプーは、安心してシャワーを浴びられる環境があってこそ喜ばれるもの」というごくごく当たり前のこと。

そのあとのジェイクの行動は素早いものでした。中古のトラックを5,000ドル(約52万円)で購入し、クラウドファンディングで集めたお金で内部を改造。個室のシャワー2つと、シンクや鏡なども後付けした、簡易シャワーを作り上げたのです。

「シャワーは体だけじゃなく
心もキレイにしてくれる」

つけたプロジェクト名が、これまた秀逸。「シャワー・トゥ・ザ・ピープル(人々にシャワーを!)」

現在は、地元セントルイス警察の協力も得ながら日々シャワートラックを走らせ、1日平均60人のホームレスにシャワーを浴びる機会を提供しているそうです。

「体を清潔にしてくれるのはもちろん、シャワーがあれば彼らの心もスッキリさせてくれるんだ。仕事を見つける上でも基本的な衛生状態は大切だし、何より病気や感染症の予防にもなるからね」

温かいシャワーを浴び、さっぱりとした表情になるホームレスたち。そんな姿をノリノリのBGMに乗せた、プロモーションMOVIEも必見ですよ。

Licensed material used with permission by Shower To The People
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。