ゴミと化した「コルク」を再生し、もう一度暮らしの中へ。

一度価値を失った何かに、新たな命を吹き込み蘇らせる──。一見するとゴミとしか思えないモノを、回収・再生して作るプロダクトが増えてきた。

ここで紹介する取り組みも、そんな昨今の流れを汲むもの。集められたのは、ワインの「コルク」。ただし視線の先には、単なるモノ作りを超えた壮大なテーマがある。

東京を、コルク再生の街へ

東京で毎晩のように楽しまれているワイン。年間消費量はなんと約1億2,000万本だそう。実は日本全体の約3分の1をこの都市で消費していることになるらしい。

そのワインボトルの栓に広く使用されているコルクを捨てることなく、収集し、再資源化する。この「TOKYO CORK PROJECT」は、ワインとともにコルクを大量に消費する東京を再生資源の宝庫と捉え直すことから始まった取り組みなのだ。

日本では育てられない
資源だからこそ

というのも、コルクの原料となるコルク樫は日本で育てることができず、原材料の生産は海外に頼るしかない現状があるから。そういう意味では、このプロジェクトは、今の東京でコルクを作る唯一の方法というわけ。

飲食店などにこのような回収BOXを設置し、ワインを飲んだあとに出るコルクを入れてもらう仕組み。協力の輪は広がり、今では750以上もの店舗が支援する取り組みに。

そして、もう一度
暮らしの中へ。

弾力性や保温性に優れ、ほぼ水を通さない。しかし、わずかに通気性がある。このような珍しい特徴を活かし、プロダクトとしてもう一度暮らしの中へ送り届けるまでがこのプロジェクト。

たとえば、こんなスツール。

コースターや、

プレースマットも。

これらのアイテムはこちらで購入可能。東京を「コルク再生の街」へと変えるプロジェクトは、私たちの知らぬ間に着々と進んでいる。

Licensed material used with permission by TOKYO CORK PROJECT
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。