壁ではなく、橋を。Kickstarterがプロジェクト対象国にメキシコを追加した理由
米・大統領選から約1週間が過ぎた11月16日。クラウドファンディングの大手「Kickstarter」は、プロジェクト登録できる国のリストに、新たにひとつの国名を追加していました。それは「メキシコ」です。
メキシコのクリエイターを
支援したい
プレスリリースには、こう題されています。
壁ではなく、橋を作りたい。
アメリカとメキシコの国境はどうあるべきか。そんなメッセージ性を含んだこのスローガン。
メキシコには、さまざまな独自の文化があります。そして、メキシコにいるたくさんのクリエイターを支援したい。メキシコ発の素晴らしいアイデアを形にできるようにしたい。そんな思いが込められているそうです。
「アート」に国境はない
Kickstarterは、アメリカで市民権運動について戦った下院議員バーバラ・ジョーダン氏の言葉を引用し、その理念についてこう語っています。
「アートとは、自分自身のありように応えて生まれ、アイデンティティを形作るものです。異なった人々の間にある、根強い分断を超えられるもの…それがアートなのです。
アートは誰にでも届きます。アートには人々をひとつにする力があります。どんな言語を話す人にも受け取ることができます。アートに差別はありません。私たちを高めてくれるもの、それがアートなのです」
Kickstarterのプロジェクトは必ずしも、芸術という意味でのアートばかりではありません。でも、アートは原義的には「優れた技術」を表す言葉でもあります。そう考えると、登録されているプロジェクトはすべて「アート」だと言うこともできるかもしれません。
アートの意味、そしてメキシコの今。バーバラ・ジョーダン氏の力強いメッセージのもと、メキシコ発の新しいプロジェクトが、明るい未来を呼び寄せてくれることを願うばかりです。
Licensed material used with permission by Kickstarter