突き詰めていくとキャンプに「テント」は不要ということか…

アウトドアがまたひとつ難解になった。

週末のたびに野山にこもったり、シーズンごとに登場するギアをウォッチするほどのギークではないけれど、クライマーやハイカーのツールがウルトラライト化している流れや、ファミキャン(ファミリーキャンプ)ブームで近郊のオートキャンプ場が大賑わいしたり、ゆるキャンが台頭したり、ごくライトな周辺情報だけは定点観測してきたつもり。

だけど、これは実際どうなんだろう?

ハンモックで「寝る」は
本当にイケてるのか?

もはや、テントすら不要ということか?

トレッキングにしろ、キャンプにしろ、荷物は1kgでも軽いに越したことはない。これは万人に共通する意見だし、だからこそのウルトラライトなわけで。ところが最近のアメリカのハイカー事情は、テントすら持ち歩かずにハンモックで寝てしまうらしい。TENTSILE(テントサイル)の話をしているんじゃない。マジなハンモックだ。

だって、雨は?虫は?いや、もっと言えば野生動物に襲われないとも限らない。さすがにタープや蚊除けでもなければ、不安でおちおち眠ることもできなくない?なんて考えている時点で、「フィールドに立つ資格なし!」とフリークたちに落第点を押されても仕方ない。

だとしても、である。そもそもこれ小休止が目的なのか、それともここで一晩過ごしてしまえるのか、その立ち位置すら微妙じゃないか。

「最高の寝ごこち」とは
どこにあるのか?

20D(デニール)のポリエステル製、呼気を入れて膨らませるタイプ。重量わずか765gと抜群に軽い上にコンパクト(価格は約15,700円)。※ハンモックは別売り

地面に接していなくても、山の夜はとにかく冷える。そこをスリーピングバッグ(寝袋)ひとつでは、夏場だってキツいはず。その問題を取っ払ってしまったのが、KLYMIT社のハンモック専用スリーピングマット「Hammock V」。

このマット、人間が収まったときにできるハンモックの形状にちゃんと沿うように設計されているだけでなく、頭部と足元がズレないよう、特殊加工を施しているらしい。

本来ここで紹介したいのは「アイテム」よりむしろその「スタイル」ではあるんだけれど、ハンモックを選ぶユーザーのため、こうして現にプロダクトになっていることからも、需要があることは明白。 

なんだかもう…、

いや、そもそも寒くないのか?

そうか!カラダの下に「敷く」というより、「覆う」感覚。なるほどこれならば大地からの冷気はある程度遮断できそう。まあ今のシーズンなら寝袋があってもまだ寂しい。…という懸念点だってくつがえす。

断熱素材でできた「Insulated Hammock V」は、アウトドア情報の信頼性が高いと、多くのファンを抱える「GearInstitute」が推薦する、2017年度ベストギアに選出されたシロモノ(価格は約19,000円)。

こうなるともう、ハンモックが寝床の選択肢のひとつに位置していることを疑う余地はない。この波に遅れまいとするほうが、もしかしたら正しのかも。

結局、キャンプの醍醐味って
ナンダ?

もとより自然の中に放り込まれたら、雨だの虫だのがその一部なわけで、そんなことに気を揉むよりも、成るように成るを楽しむくらいでないと、本当の意味での解放感を得られはしないんだろうな。

とにかく、いっぺんやってみたい!

こんなことを考え始めると、だったらそもそもハンモックすらなくてもいいじゃん、なわけである。結局どっちなんだ、で答えがでないから悩ましい。

ああ、世のアウトドア好きのみなさんの声を赤か青のハートのマークで聞かせてください!こんなハンモックキャンプ「やってみたい!」、それとも「う〜ん…」。

Licensed material used with permission by Kyle Jeffreys
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。