「妊娠線だって個性」ひび割れをレインボーカラーに。

妊娠やダイエット、成長期の急激な体型の変化により、肌の表面にできてしまうのが「ストレッチマーク」。個人差はありますが、お腹周りや太もも、おしりなどにできた、ひび割れのような線をコンプレックスに感じる人も少なくありません。

そこにボディペイントを施すことで、「女性の美しさは変わらない」というメッセージを込めるアーティストがいます。Cinta Tort Cartroさんがその人。

隠すよりも主張する。

どちらかといえば「隠すべきもの」とされがちなストレッチマークを、虹色に彩って魅せるCintaさん。身体の一部を「醜いもの」ではなく「ユニークなもの」として受け入れて欲しいという思いが込められています。

Cintaさんは、なぜこのようなアートに取り組もうと思ったのでしょうか。

「ひとりひとりが異なる身体を持っていることが素晴らしいと思うし、それを受け入れるべきだと思ったんです。

女性の身体は、大きく変化していくでしょう。とくに子どもを産む時なんかはね。その過程は、社会からも女性本人からも否定されるべきものじゃないし、とても美しいもの。その素晴らしさを伝えようと思いました。作品を通して、女性の身体が持つ美しさに気付いてもらえたら」

CintaさんのInstagramアカウントは5万2千人以上にフォローされ、女性に自信と力を与えています。作品を投稿したことによって、どのような反応があったのかも伺ってみました。

「本当に多くの人に肯定的な反応をもらえてビックリしたし、嬉しかった。作品を通して、物事の見方を変えるお手伝いが出来たことが自信になりましたし、誇りに思っています」

「アートは人に影響を与える強い力を持っています。私が『フェミニズムと差別』という大きなテーマを扱う理由もそこ。繰り返しになるかもしれないけれど、人は皆美しくて、『異なっている』ことに人の大切な価値があります。それは否定されてはならないことで、多様性は受け入れるべき。

誰もがお互いを受け入れ、その美しさを尊重できるような社会を作るために、固定観念を壊すようなアート作品をこれからも作っていきたいです」

女性として生まれて、女性として生きていくこと。社会や世間のプレッシャーで自分の身体をネガティブに捉えてしまう女性たちのために、そして人として生きるすべての人たちのために「あなたは美しい」と訴えかけるCintaさんの制作は続いていきます。

前を向いて生きる力を与えてくれるエネルギッシュで優しいアート作品に、救われる人は世界中にたくさんいることでしょう。

Licensed material used with permission by Cinta Tort Cartró
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。