たった数時間の庭仕事が教えてくれたこと。「移民はアメリカの大黒柱だ」
北カリフォルニアでニュースキャスターをするFrank Somervilleは、ある日、Facebookにこんな投稿をしました。
「昨日、庭で6時間ほど仕事をしたんだ。いたるところを綺麗に掃除して、水道管も直した。伸びっぱなしの木も切って整えたし、イチゴも植えた。そして、20kgくらいある肥料をまいたんだ。
終わった途端、疲れがどっときて、もう動きたくなくなった。腰は痛いし、ヒザも悲鳴をあげていた。59歳の体は限界だったよ。
『よくやった。今から休めるし、日曜日の午後まで予定はない。ゆっくり体を労ろう』と思ったけれど、ふと考えたことがあるんだ」
もしも僕が移民で
農場で働いていたとしたら?
「もしも僕がアメリカに来た移民で、農場で働いていたとしたら?彼らは10倍以上は働いているはずだ。そして、明日も、明後日も、明々後日も同じことを繰り返す。
正直、どうやってモチベーションをキープしているのか分からない。背骨は折れているんじゃないかというくらい痛いだろうし。そこまでしても、稼げる仕事ではない。僕も含めて多くの人が、大変さを理解できていないと思うんだ。
だから、僕はここで感謝の気持ちを表したい。スーパーマーケットに並んでいる美しい野菜やフルーツは彼らのおかげだ。
ありがとう。とても手間がかかるし、辛いことだと分かったよ。
もし、これを読んでいる人が野菜を植えるなら、彼らのことを一度でいいから頭に思い浮かべ、考えてみてほしい。
僕はこう思う。彼らはアメリカを支える大黒柱。なくてはならない存在なんだ」
アメリカの農場で活躍する
多くの移民たち
ここまで紹介しましたが、彼の意見に偏りがあるわけではなさそうです。
「Farmworker Justice」のレポートによると、アメリカの農作物を作っている人たちの約76%が自分をラテン系またはヒスパニック系と定義するようです。平均年収は約190万円だそう(国籍やビザを持っていない人も働いているので、実際には数字が少し変わる可能性もあり)。
普段から、農場が多い北カリフォルニアを拠点とするFrankだからこそ、ふとしたことで移民の貢献度の高さに気づけたのかもしれません。17万を超えるイイね!は、さすがキャスター、扱う言葉に力があるのでしょう。