この季節になると、なぜか感傷的になる理由。

9月も下旬に差し掛かって、暦の上ではもう秋分。夜は肌寒くなってきたとはいえ、日中の気温はまだ30℃あたりをウロウロしているから、まだ“秋に片足を突っ込んだくらい”に感じている。

この時期の夜って、1年の中でも感傷的になりやすい気がする。元気ハツラツ!というよりは、心がどんよりしていたり、マイナス思考になったり、過去の恋愛を思い出したり。私のように心当たりがあるのなら、季節の変わり目に体調が崩れるように、心も何か影響を受けているのかも。

夏のおわり、秋のはじまり

「夏の終わりは切ない」ってよく言われるのも、精神的なことだけじゃなくて、きっと科学的にも何かが関係しているはず。そう思って、天候と心の関係を調べてみた。

01:気圧と一緒に気分も下がる

気圧と自律神経には、深い繋がりがある。気圧が下がると体が重くなったり、頭が痛くなったりするのは、酸素が少し薄くなったり、太陽の光が弱くなることを体で感知して、自律神経に影響が出ているからなんだって。

「天候変化と気分障害」の研究結果からも、精神的に落ち込みがちになるのがわかっている。例えば楽しかったことを思い出して、いつもなら明るい気分になれるのに、気圧が下がる今だと、思い出すほど明日の仕事が嫌になったりしてね。

02:日照時間は元気な時間

立正大学地球環境科学部の論文『気象・季節の感情障害への影響』によると、季節の変化でもっとも気分に影響をもたらすのは、太陽の光の量なのだとか。

この時期は特に、雨や台風で天気が崩れることが多い。アイスランドでは、すでに中世の叙事詩の中に、日の短いときに起こるうつ病があるとされていて、ノルウェーでは、すべての病気は暗くて陰気な天気のせいとまで言われているらしい。

03:切なくなるのは夕焼けのせい

これは、公表された研究結果や論文が見つけられなくて"一説によると"。

人間は夜行性じゃないから、火を使えるようになる前は、日没が活動時間のおわり。先祖たちは、夕焼け以降は空腹を抱えて過ごすことが多かったことから、その合図を見ると、遺伝子的に切なさを感じたり、何かを求めるようになっているのだとか。どこまで本当かは、わからないけれど。

秋の夕焼け空は、1年の中でも綺麗に赤く染まっている。この理由は、赤の光を反射させるのに、大気が丁度良い水蒸気を含んでいるから。

夏は大気中に水蒸気が多くて、光を遮断してしまうから秋より綺麗に染まらない。冬は、大気が澄み過ぎて光が反射しない。春は、黄砂や花粉などが、風によって巻き上げられた土ぼこりが多い。秋の夕焼けが1番綺麗なのは、こんな理由がある。(参考:気象庁

1年でもっとも色の濃い夕焼け空だから、この季節は切ないのかもね。

寒くなる季節に、
悩みすぎるのは危険かも

気温・気圧・日照が変化してくると、体のだるさ・疲れやすさ・気分の落ち込みなどの症状が出る気分障害、「冬季うつ病」を引き起こしてしまったりもする。

そのくらい季節の変わり目(特にいま)は、自覚してる以上に、体にも心にも影響されてしまうものなんだよね。だから悲観的になったり、過去の選択を後悔することもあるんだと思う。

ふっと生まれてきたマイナス思考を、真に受けすぎてしまうと、悪循環にも陥りやすいから気をつけてね。春になったらきっと、「アレ何だったんだろう?」って笑えるから。

Reference:天候変化と気分障害, 立正大学地球環境科学部『気象・季節の感情障害への影響』, 気象庁
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