近年の変化に驚愕!「北京ファッションの今」。

仕事で中国と日本を行き来するようになって約5年。

今では1年の半分以上を北京で過ごしています。そんな、私が一番面白いなあと感じているのは、社会全体の大きな変化じゃなくて、普通の人たちの変化への対応っぷりです。

今回は、そのなかでも北京のファッショントレンドについて書いてみたいと思います(私は現在ライターよりデザイナー兼スタイリストとして仕事をすることが多いので!)。 

ボーダーのトップスにチノパン!?

中国人のファッションってどんなイメージを持っていますか?

ほんの少し前までは、全身ブランドロゴの観光客を日本で目にすることも多かったように思います。中国で韓国風ファッションが人気を博し、韓流ストリート系の若い人たちが多かったのも、すでに数年前のこと。

今、北京のファッションの中心地である三里屯や、ビジネス街を擁する朝陽区の中流から上流の大人たちの服装には、多くの日本人がイメージするようなバブリーな雰囲気はまったくありません。

今夏、北京の女性たちが好んで取り入れていたトレンドはストライプシャツ。それもフェミニンなパフスリーブだったり、フリルだったりと、女らしいフォルムが人気でした。大ぶりなワンピやチュニックタイプもよく見かけました。

品の良いシャツ姿の男女も多かったのですが、こちらは色みに特徴が。グレイやラベンダー、サンドベージュといった天然素材で染め抜いたようなカラーが好まれていました。乾いた砂漠の中にある北京の空気に、とても似合う中国的なカラーです。

そして、初秋になって真っ先に目に付いたトレンドは、なんとボーダー!

パリじゃないよ、北京だよ?

男女問わず、クラシックなマリンボーダーにチノパンの人をたくさん見かけました。背が高く、胸を張って大股に歩く彼らにとってもよく似合っています。

キーワードは「大气」。

そうです。北京にはもう、全身ブランドづくめみたいな人はいません(いや、厳密にはいるのでしょうが、少なくとも主流ではありません)!

グローバル経済のなかでも特異な位置を占める中国。そのポジションと同様に、ファッショントレンドにおいても日本やその他のアジア諸国、欧米のそれと似ているようで、ちょっと違う部分があります。

そして最近とみにこの“ちょっと違う”がいい意味で強く打ち出され始めているなあと思うのです。

何が北京らしさを作っているのか気になって、ファッション関係の友人の女性に聞いたところ、中国の人は「大气」というキーワードをファッションで大切にしていると教えてくれました。自然美と同化し、威風堂々としている様を指すこの言葉。前述のトレンドでいうと、フリル、チュニック、シルク、麻、アースカラーやナチュラルカラー……などは確かに大气の要素を持っているかもしれません。

伝統的な美意識がうまくトレンドに取り入れられていて、それが「ああ、これは北京の女性にしかできない着こなしだなあ」と思わせる個性になっています。メイクに関しても同様。すっぴんの人が多いのも、大气を感じる一因かも。

トレンドを追いながらも、どこかクラシックで、オーガニックで、しかも自信に満ちた北京のファッション。

アジアのトレンドをここから発信する日も遠くないように思えます。

ちなみにデジタルの進化も大いに影響していて、北京の女性はミニポシェットを高確率で愛用しています。長財布なんて絶対に入らないぐらいのコンパクトなもの。北京はモバイル決済先進都市、スマホさえあればお出かけOKだからこそのトレンドです。

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