「人生なんてそんなもんさ。だけど逆転することもある」名セリフで楽しむ映画10選
イラストレーター長場 雄と、映画ライターの鍵和田啓介による絵本のような書籍『みんなの映画100選「あのシーン」「あのセリフ」』(株式会社オークラ出版)。二人が好きな映画から、好きなワンシーンを抜き出して描き、好きなセリフを抜き出して好き勝手に解説を書いた本書が、どうして「みんなの映画」と名付けられているか。
読んでいく中で「そうそう!」と膝を打つものもあれば、「これは違うな」と顔をしかめたくなるものもあるはず。あるいは「なんであれが入ってない」とツッコミたくなることだって。そうやって、101作品目を自分でイメージすることも、この本の楽しみ方。
ということで、TABI LABO的独断と偏見で、好き勝手に選んだ10作品をどうぞ。
01.
家族を大切にしないヤツは本当の男にはなれない。
──『ゴッドファーザー』
02.
ほんの数回だけ他者と真の関係を築けたことがある。それだけが僕の人生に意味を与えてくれた。
──『シングルマン』
03.
誰かの“所有物”になるなんて最悪。私は自分自身でいたいの。
──『(500)日のサマー』
04.
「お前にもチャンスは来る。そのとき自体は一変するわ」
「いつ変わるの?」
「期待するのをやめたときかしら」
──『夢のチョコレート工場』
05.
「確かに僕は君を愛した。そして、お互いに憎み合い、支配し合おうとして、苦しめあった」
「それが結婚よ」
──『ゴーン・ガール』
06.
“現在”って不満なものなんだ。それが人生だから。
──『ミッドナイト・イン・パリ』
07.
私はどこにでもいる平凡な男だ。平凡な人生をあゆみ、名を残すことなくじきに忘れられる。でも1つだけ、誰にも負けなかったことがある。命懸けである人を愛した。私にはそれで十分だ。
──『きみに読む物語』
かつてノアとアリー(主人公)は情熱的に愛し合った。身分違いの恋だったし、周囲の反対も凄かった。恋敵が登場したり、すれ違いもあったけど、それでも2人は狂おしいまでに愛し合っていた。
これは誰にも覆せない事実である。しかし、2人ともすっかり老け込んでしまった今、この愛は一方通行になってしまった。どうしてか。ノアは彼女を変わらず愛してはいるが、アニーが認知症になってしまったからだ。
しかし、ノアは諦めない。初めて会ったかのように接してくるアニーに対して、自分たちの愛の物語を読み聞かせるのだ。「何だか聞き覚えがある」と反応してくれたりもする日もあれば、まったく興味を示してくれない日もある。それでも、ノアは思い出すまで読み聞かせを続けることを止めない。これほどまでに人を愛せるノアってやつは、凄いとしかいいようがない。
08.
大人になるってのは、責任を果たして、かつ遊べるようになることさ。
──『ウェインズ・ワールド2』
09.
貧困の中に高貴さなどない。俺にはリッチだったときも、貧乏だったときもあった。そして、いつでもリッチであることを選んできた。
──『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
10.
人生なんてそんなもんさ。だけど逆転することもある。
──『トゥルー・ロマンス』