僕らのミライ。10年後のシゴト。

未来予報株式会社(曽我浩太郎・宮川麻衣子)の著書『10年後の働き方 「こんな仕事、聞いたことない!」からイノベーションの予兆をつかむ(できるビジネス)』(インプレス)では、近年急増しているさまざまな新ビジネスに注目。

著者が描いた架空のストーリー「未来レポート」をもとに、現在どんな職業が生まれつつあるのか、未来のためにどんな仕事があるのかを紹介しています。

「自分の仕事が人工知能に奪われるのではないか」と、将来に不安を感じている人や、これからどんな働き方を目指すべきかを悩んでいる人は、チェックしてみて。

01.
【未来レポート】
建築と行政の未来

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2027年12月5日 日本・熊本
『独自色を増す地域の「市民誘致」活動の今』

年末の慌ただしい中、各地で2028年度に向けた市民誘致活動が大詰めを迎えている。

市町村や地域のコミュニティーが住んでほしい人物像を打ち出し、仕事や住居も提供して人を「誘致」する活動はここ最近ですっかり定着した。

市民誘致活動の先駆けとなった熊本県熊本市の状況を見ていこう。熊本市が最初に行い、注目を集めたのは2021年の「21世紀の清正公の入国を待つ」というキャンペーンだった。このキャンペーンが功を奏し、熊本市に先進的なアイディアを持つ建築家や土木技術者が集まった。彼らは熊本城公園を新しく作り替え、さらに新市街を整備していったのだ。

熊本市は翌年以降も、医師や看護師、ITシステムの開発者など、さまざまな職業人の誘致を続けている。ITシステムの開発者である坂本裕一氏も2年前に熊本市に誘致されて移住を決断したひとりだ。

2027年現在の彼の仕事は、地元のコミュニティーから委託されたものが3割、東京時代の顧客やパートナーと行う仕事が4割、残りの3割は音楽の仕事だ。

坂本氏ら熊本市の新市民は「コミュニティーハウス」と名付けられた建物群に住んでいる。一般的な戸建て住宅よりも小さな「ユニット」と呼ばれる建物がぽつぽつとあり、それぞれ一人暮らしや家族のためのパーソナルスペースとなっている。

これらの建物群がひとつの大家族のようなコミュニティーを形成しているのが、このハウスの特徴だ。コミュニティーハウスには「垣根をなくす」という哲学があるという。ここではセミナーやワークショップが盛んに行われ、新市民が地元の人たちに知識や考えを伝えるなど、対話の機会を持っている。

なお、熊本市では新しい市民ホールを建設中で、定期公演できるパフォーマーを募集している。市の狙いは、得意なパフォーマンスと街の魅力を組み合わせて世界に発信してもらうこと。県のキャラクターと共演する権利も与えられるという。

人が集う場の「哲学」をデザインする
『フィロソフィーデザイナー』

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地域の住民を巻き込み、今ある課題を解決しながら建物や街を作る「コミュニティーデザイナー」という仕事があります。

しかし現在では、地域の課題に全員が納得できる回答が出ないことも多く、結局は関係者全員が妥協できる落としどころを探す作業になるそうです。

「場」を作るには、課題解決型のアプローチだけでは不十分な場合もあります。人々がつながる根っことなる「哲学」をデザインする力が必要で、将来的には「フィロソフィーデザイナー」と呼ぶべき役割が求められると私(著者)は予想しています。

哲学とは少し曖昧な言葉ですが、ここでは「行動や思想の原理となる基本的な考え方」と定義しています。魅力的な哲学のある場には特徴のある文化が自然と根付き、「場」が形成されて、共感する人を引き付けます。「フィロソフィーデザイナー」が活躍することで人が集まれば、空き家問題も解消できるはずです。

場の課題を発見して環境を改善する
『コミュニティーアセスメント士』

アメリカ・テキサス州オースティンのダウンタウンからクルマで30分ほど移動したところに、小さな家が集まる場所があります。それは「コミュニティー・ファースト・ビレッジ」という新しく作られた村で、広さは東京ドーム2.5個分ほど。ホームレスが自活するために作られた家を中心に、敷地内に診療所、農地、教会、映画館、お墓を建設しました。

同村を運営するのは、「パンと魚を届ける」という意味を持つモバイル・ローブス&フィッシュズという団体。もともとテキサス州を中心にホームレスや貧困者に食事を提供するボランティアチームでしたが、今ではアメリカ全体に活動を広げており、新たな活動として「コミュニティー・ファースト・ビレッジ」をオープンしました。

ホームレスの支援目的以外でも、シェアハウスを発展するような形で小さな村のようなコミュニティーがアメリカでも生まれ、数年後には日本に根付いていくかもしれません。

ただ、コミュニティーを維持していくとさまざまな課題も生まれます。人間関係が固定化され、閉鎖的になり、生活しづらいと感じる人も現れるかもしれません。そうした事態を避けるために、「コミュニティーアセスメント(訓練)士」が必要だと私は考えています。

この訓練士の仕事は、客観的にコミュニティーの現状を把握して解決策を提案すること。例えば、多数派の意見ばかりが通るようなら、他のコミュニティーも交えて意見交換の場を設ける。孤立している人がいたら交流を促すイベントを行う……など、このような提案を行える専門家がいれば、コミュニティーの環境は常に新鮮に保たれるのではないでしょうか。

02.
【未来レポート】
服飾とウエアラブルの未来

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2027年9月12日 日本・神奈川
『自転車通勤の風景が変わる!? クモの糸を使ったビジネススーツ』

都市部を中心に成長を続けているサイクルウエアショップ「ウインドショット」が、男性向けビジネススーツ「スパイダーショット」を発表した。紳士服ブランドが自転車用のスーツを発売した例はあるが、サイクルウエアブランドがスーツを発売するのは初めてのことだという。

この商品に使われているのは「スパイダーシルク」という素材。「スパイダーシルク」とは、人工的に作られたクモの糸のことだ。

特殊な加工を施したタンパク質から生み出される「スパイダーシルク」は、美しさと強靭さで人気の素材で、高級スーツやドレスによく使われるほか、アウトドアウエアやスポーツウエア、さらにプラスチックと合成してヘルメットなどの素材にもなっている。

先行販売を開始した横浜港北店を訪れると、このスーツをデザインしたバイオ衣装デザイナーの大和田宏氏に話を聞くことができた。見た目は普通の「ちょっと品のいい」スーツだが、素材が強靭にできており、自転車で通勤中に擦ったり一転倒したとしても、擦り切れたり破れたりすることはまずないという。

大和田氏曰く、サイクルウエアショップとしてスーツの販売を開始したのは「ビジネスパーソンに通勤スタイルの新しい選択肢を提案するため」だそう。

スーツが必須の職種では、自転車通勤をしたくてもスーツの傷みが気になる。転倒などのトラブルも心配だ。そうした不安をクリアーし、「このスーツがあるなら、自転車通勤を始めてみよう」という人が増えてくれれば嬉しいとのこと。

クモの糸が持つ機能性をファッションに生かす
『バイオ衣装デザイナー』

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「スパイダーシルク」は鋼鉄の340倍の強さを持つといわれており、強い伸縮性と弾力性を兼ね備えています。クモの糸の繊維を使って服を作ることは現在の技術でも可能ですが、クモは肉食なので蚕のように飼育して大量生産することは難しい……。

そこで、クモの糸に極めて近い繊維を人工的に作る活動が始まっています。日本の企業である「スパイバー」は、2013年、世界で初めて人工的に合成したクモの糸繊維「クモノス」の量産化に成功して話題になりました。

伸縮性と弾力性に富み、しかも強靭なスパイダーシルクが本格的に実用化されれば、服の果たす機能が大きく変わることでしょう。私たちが服に求める機能は、暑さ寒さから身を守ることなどですが、従来のスポーツウエア以上に動きやすく、ケガから身体を守る服が生まれるかもしれません。まるで映画「スパイダーマン」のように、糸で体を支えながら激しい動きをすることも可能になるかも!?

そうした時代になれば、スパイダーシルクの特性を生かした服をデザインする「バイオ衣装デザイナー」が活躍するだろうと予想します。高機能なスポーツウエアや、激しい動きに耐えるスーツやドレスなど、これまでにない製品が生まれるはず……。期待したいですね。

センサーをネイルのようにデザイン
『センサーサロンアーティスト』

アメリカのマサチューセッツ工科大学メディアラボが開発を進めている「デュオスキン」が、企業の大型イベント「SXSW 2017」の「もはやSFではない」という一風変わったカテゴリーで「インタラクティブイノベーションアワード」を受賞しました。

デュオスキンは、タトゥーシールのように肌に貼るデバイスのこと。指に反応するようになっており、製品を擦ることで、パソコンやスマートフォンなどを操作できます。また、NFCなどの近距離通信規格に対応したICタグの機能を持たせることで、買い物をしたり、改札を通ったりと電子マネーとしても使える画期的な製品なのです。

ちなみに、デザインの自由度は高く、シールはどのような形にもできます。ファッション性の高いアイテムなので、将来的にネイルサロンのような「センサーサロン」も登場するのではないでしょうか。

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