「渡航禁止」のソマリアに、どうしても行きたくて。(女ひとり旅)

ドバイ就職したSeiwaさん、23歳でソマリランドに乗り込んでいたんです。それもひとりで。

ソマリランドってなに?という人もいると思うので、軽く紹介しますね。以下、高野秀行さんの本『謎の独立国家ソマリランド』からの引用です。

ソマリア国内は無数の武装勢力に埋め尽くされ、戦国時代の様相を呈しているらしい。一部では荒廃した近未来を舞台にした漫画になぞらえ、「リアル北斗の拳」とも呼ばれる。そんな崩壊国家の一角に、そこだけ十数年も平和を維持している独立国があるという。

それがソマリランドだ。

ひとりで乗り込んだSeiwaさん、その度胸もすごいけれど、どうやらものすごくソマリランドを気に入ったようで、「私にとってディズニーランドです」とのこと。…謎だ…謎すぎる……!

外務省の渡航ページで真っ赤に塗りつぶされた国、その中の『ランド』はどんな世界なのか?

彼女が実際に撮影してきた写真と一緒に、見所を紹介してくれています。


 

───誤作動なのかなんなのか、緊急用マスクが飛行中に降ってきた。しっかりしてくれ操縦士!と思いながらも、ソマリランドのハルゲイサに到着。

ハルゲイサ以外の都市へ行こうと思ったら旅行者1人につき兵士を2人雇わなければならない。しかも兵士は銃を持っている。

やつらは旅行中も飯を食ったり、たばこを吸ったり本当にやる気があるのか?といった形だけの護衛だ。

ソマリランドには、まだ国として正式に認められていないためか公式な観光名所と言える場所はなく、住所や名前のついた道というものがほとんどない。なので適当にこんなところいってみたいと、タクシーのうんちゃんにリクエストしてみるべし。もしくは、ホテルの人におすすめを聞いてみるのもあり。

ソマリランドに興味があるという人へ、個人的に訪れた観光名所っぽい場所をご紹介しよう。

家畜マーケット

その名の通り家畜がいるマーケットだ。

ただ家畜と言ってもなじみがあるような、牛や羊だけでない。まず驚いたのは大量のラクダだ。雲一つない澄み切った空を覆ってしまうぐらい大量にいるラクダの数に衝撃を受ける。まさにこれぞソマリランドというような雰囲気。

単なる家畜の売り買いだけでなく、両替所やカルチャーレストランと現地の人が呼ぶテント式レストランもある。ただレストランといっても、土の上で食べ物のまわりをハエがぶんぶん飛んでいる場所だったので、(しかもテント内なのに暑い)さすがの私も今回ばかりは尻込みしてしまった。食事そのものはおいしそうだった。

カルチャーレストラン?みたいな場所。

まぁ、普通に美味しそうなスープ。

リアルドナドナの風景が繰り広げられている。

ソマリランド到着後1番に来たので、いきなり羊やラクダに囲まれるという異世界を体験し、ああ本当にソマリランドに来たんだなと思った。

ロンリープラネットには朝がおすすめとあるが、昼にいっても十分楽しめた。ここはぜひ行っておくべし。

中央市場

ソマリランド最大のマーケット。マーケットと言えば色とりどりの果物や野菜が並んでみるだけでもワクワクするのだが、ソマリランドはどうやら事情が違うらしい。並んでいる果物は、デーツを固めたものとみかん?のようなもの、バナナぐらいしかない。

野菜といえる野菜はあまりなく、ソマリランド特有のラクダの乳製品などが売られていた。食べ物以外の服や日用品はかなり豊富にある。

中央市場内にある
リアルなお肉ストリート

日本のスーパーにおいてあるような”きれいな”お肉ではない。よりリアルに近いお肉がおいてある。中にはヤギの顔がぱっくり2つに割れたものも置いてあり、その中で平然とパスタを食べているスパゲティおばさんはすごいと思った。まあ日本人が魚を顔ごと食うのと同じだろうか。衝撃的なヤギの肉はぜひ現地で見てください。

自分を写真でとってくれといってきたスパゲティおばさん。写真を嫌う女性が多いと聞いていたが、スパゲティおばさんは例外のようだ。

MiGジェット

せっかくタクシーのうんちゃんがあれこれ説明してくれたにも関わらず、ふーん、戦争の記念碑かなんかかなという感想しかない。中央市場の目の前にある。

ソマリランドの地図

私にとって伝説的な場所である。タクシーのうんちゃんにソマリランドの地図が手に入るところにつれてって欲しいというと、つれてこられたのがここだ。そりゃあ地図は地図だけど。

刑務所

ハルゲイサには、中央市場の近くに刑務所がある。確か高野氏が刑務所で海賊にインタビューしていたという話を思い出し、もしかしたらいけるんじゃないかという思いで、内務省や法務省にアポなしで訪ねていった。ちなみに直接高野氏に確認したらベルベラの刑務所とのことだった。

いいところまでいったが、内務省の一番のお偉いさんに会うのに1時間近くまったあげく、アネムスティなどの正式な組織に属し、証明書がないとだめだと軽くあしらわれた。まあそうか。逆に言えばこんなへいへいとやってきたよくわからん奴に刑務所の見学許可を出したら、大丈夫かという感じだがその辺はしっかり機能しているんだなと妙な安心感を感じた。ということで、基本的に個人では入れない場所である。まあ当たり前か。

戦いの跡地

タクシーのうんちゃんが頼んでもいないのに気を利かせて連れて行ってくれた場所だ。

ロンリープラネットにすら載っていないので名前もついていない。ハルゲイサとアンバサダーホテルのメイン通りから少し脇道にそれたところにある。現地の人に聞いたらきっと分かる。

野生のラクダ

ハルゲイサ-ベルベラ間のドライブ中に何度も見かける。

ソマリランドのラクダは、ほのぼののんびりしていて、ラクダはのろい動物だと思っていた。しかし数日後ドバイのホテルでラクダレースなるテレビ番組を見ていて、車と並んで走るラクダを見て、ラクダは馬並みに速く走る動物だということが分かった。今回分かったのはラクダはかなりかわいい動物だということ。しかもラクダ肉はおいしい。

ベルベラ

ハルゲイサが一気に都会に思えるほど、寂れた港町。静かだが荒廃しているともいえなくはない。ただし海はリゾート地なみにきれいなので次回は水着を持ってきてぜひ泳ぎたい。ベルベラのマンスールホテルには目の前徒歩5分ぐらいで誰もいない貸し切りビーチにいける。

おお!船だと思ってよくみると沈没しかけている、さびた船だった。

ソマリランドの攻撃型ホームレス

ベルベラにてソマリランドのホームレスなるものをみた。ホームレスというのはどうやら全世界共通で同じような格好をしているらしい。

なんとそのソマリアホームレスは、走っている車に直径30センチほどのでかい石をなげつけるという攻撃型ホームレスだった。車道をはさんで向かい側にいたので、攻撃されるのではと不安になった。これが唯一ソマリランドで感じた危険である。

エチオピアに比べると、道ばたで寝てたりするホームレスはほとんどいない。


見どころが決まっていないのは、逆に自分で開拓していくチャンスでもある。ガイドブックにはのっていない場所を発見していくのは、まさに冒険家のような気分になった。

Licensed material used with permission bySeiwa Nishida, (Twitter), (Instagram)
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。