ハリケーン被害に遭った緑を、18歳が自力で再生
2017年9月、フロリダ州南部に直撃した超大型ハリケーン「イルマ」。日本のテレビでもその脅威が報道されていたので、覚えている人もいるかもしれません。
そんな危険も伴う状況下でフロリダの自然を救う行動に出た、ひとりの青年がいました。当時18歳だったTheo Queneeさんです。
マングローブを
屋上で再生させる
ハリケーンによる被害を知ったQueneeさんは、真っ先にフロリダに広がる「マングローブ」が頭に浮かんだそうです。
彼は嵐によって荒らされたマングローブに生息する木々も瓦礫と一緒に捨てられてしまうのではないかと思い、広範囲に散らばってしまったその木々の回収を決意。そのとき、フロリダの多くの都市では瓦礫撤去がおこなわれていました。
Queneeさんは大学の友人の協力を得ながら、まだ元気を取り戻せる比較的小さな木々を500個ほど集めました。そして、家の屋上にヨーグルトの容器を使って“即席グリーンハウス”を作り、苗木を育て始めることに。
屋上を選んだ理由は、家の周りが木で囲まれているから、日当たりを良くして湿度を保つためだそう。ヨーグルトの容器を活用する方法やグリーンハウスの作り方は、大学の海洋科学の授業から学んだものでした。
Queneeさんは7ヶ月かけて回収した木々の手入れをし、400本もの苗木を育て、マングローブの再生に成功。彼の勇気ある行動のおかげで、被害は軽減されたのだとか。
ちなみに、アメリカの科学者からのアドバイスをもらい、苗木が育ちやすい自然へと戻し終えたそうです。