ビジネスの成功に「占い」あり
「100%当たる占いなんて存在しないし、したとしても占いで人生を左右されるなんてバカバカしい」、遠からず同じような思いは多くの人にあるはずです。たとえ、占いをよく利用する人であっても。
前述の一文、『成功する人は、なぜ、占いをするのか?』(総合法令出版)という本のなかに登場する、著者・千田琢哉さんの言葉。でも彼、たんにバカバカしいと見限っているわけじゃないんです。
「あくまでいい人生を送るための手段であり、目的ではない」これが、占いに対する氏の見解。コンサルティング会社に勤め、のべ3,000人以上の成功者を近くで見てきたそう。世で成功をつかんできた人たちの多くは、占い師との交流があったと言います。
間接的ながらも、たくさんの占い師と介するなかで、千田さんが感じた、上手な占い師との付き合い方、知っておいて損はないかも。
重要なのは、
「当たり」「外れ」ではない
「占い」と聞くと、その的中率について語りたがる人がいます。結論から言うと、占いにとって的中率は一番重要なことではありません。
必ず当たる占いがあれば、あなたの人生はもう決まっていることになります。もし「成功できません」と言われたら、100%成功できないのだから、もう努力しても意味がない……。そんなのはとてもバカバカしい話です。
大切なのは、その占いを「手段」として徹底的に使い倒すこと。
「幸せになるための手段」として、占いをとことん使い倒していくことで、初めて占いに価値が生まれます。占いの結果は大河の流れのようなもので、あなたはその大河の一滴と考えましょう。流れに逆流するよりは、素直に身を委ねた方が幸せになれる可能性が高い。その大まかな流れを、占いは教えてくれるのです。
占いの当たり外れは占い師のせいではなく、あなたの生き様が決めること。占い師の言ったことが当たれば「おお、さすが!」と評価し、外れれば「自分の勝ち」と考えましょう。
占いは「決断」ではなく
「判断」に使う
これまで占い好きのエグゼクティブたちと数多く一緒に仕事をしてきましたが、長期的な成功者と思える人々には、占いを「決断の助けではなく、判断材料の1つとして活用していた」という共通点がありました。
決断と判断は似た言葉ですが、意味はまるで違います。判断とは決断の前段階の作業で「どちらが正しいか」を選別する正誤問題。これに対して、決断とは判断より勝ち残ったものから選ぶこと。
決断の段階で「どちらが正しいか」を考えている人は、そもそも判断ができていないのです。判断は普段からまめにしておく必要があり、切羽詰まってすることではありません。よって、判断をしている中で迷った際に占い師に相談をする……というのが正しい「占い」の活用方法なのです。
長期的な成功者は、数千年の人類の知恵の集大成としての正解(占い)を踏まえた上で「判断」をしていました。これに対して、一発屋で終わる短期的な成功者たちは、普段は判断せずにサボっているくせに切羽詰まった状態になってから占い師にすがる人が多い! そして全面的に占い師に会社経営の決断を委ねてしまい、何から何まで相談してしまうのです。
こうした人たちが一発屋で消えていくのは、占いのせいではなく、自分で決断できないダメ社長ぶりを周囲の従業員たちにアピールしているからに違いありません。従業員たちは次第に社長をバカにし始め、まともに仕事をしなくなります。これでは長続きしないですよね。
勝ちやすい土俵で
圧勝し続けるため
「宿命」を知る
極端に言ってしまえば、占いの目的は次の2つしかありません。
1.「宿命」を知ること
2.「運命」を開くこと
まず自分の宿命を知り、その上で運命を開いていくための手段として、占いは存在します。以上を分かりやすく表現すると……
「あなたの勝ちやすい土俵を1日でも早く見つけ、その土俵で楽勝し続ける人生を謳歌しよう」となります。
ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットが、なぜあれほど大富豪になれたのか。それは彼らが、普通のサラリーマンの何万倍も働いたからではありません。彼らが大富豪になれた理由は、呆れるほどにシンプル。彼らは自分の宿命を知り、夢が実現するように運命を開き続けてきたからです。
もしあなたが『ウサギとカメ』のカメだとしたら、物語のようにウサギの土俵(陸上競技)で戦ってはいけません。なぜなら、ウサギが油断して途中で昼寝することなんて、現実ではあり得ないから……。ウサギから陸上競技の勝負を挑まれたら、泳ぎの勝負を提案するべきです。
大切なことはすべての勝負に勝つことではありません。勝つべき勝負では絶対に負けないことが大切であり、復讐する気も失せるほど圧倒的な実力を敵の脳裏に刻み込ませることです。
占いの考え方を活用し、自分の運命が開ける場所を知りましょう。
※この文章は『成功する人は、なぜ、占いをするのか?』(総合法令出版)から抜粋、編集したものです。