前世は「事故車両」のスマホケース
ハンドメイドのカラフルな新品のスマホケース。それぞれ違う模様がついている。
でももっとよく見てみると、これが模様でないことに気がつく。これは傷だ。
製作したのは「フォルクスワーゲン」
その意図とは?
新品なのになぜ傷がついているのか。それは、このケースの元の姿が事故車両だからだ。
事故車両を職人が一つひとつ加工してつくった「Crashed Cases」。製作したのは、自動車メーカーのフォルクスワーゲン・スウェーデンだ。
スウェーデンでは、今年2月に運転中のスマホ操作が法律で禁止されたばかり。
ただし、法律で禁止されたからといってすぐに効果があるわけではない。フォルクスワーゲンとともにこのケースを製作したNord DDBによると、法律施行後も事故数に目立った変化はなかったという。
なかなか意識されない運転中のスマホ操作の危険性に目を向けてもらおうと思った自動車メーカーの案が、この「Crashed Cases」だった。
ちなみに、このケースは一つ599クローナ(約7,600円)で販売されている。売上は衝突事故の負傷者のリハビリに充てられるという。
「Crashed Cases」のHPには、メッセージを打ちながら運転すると、事故を起こす確率が通常の23倍になるという記載も。自分は大丈夫という変な自信をもつ人が減り、こんなキャンペーンが増えないことを祈るばかりだ。
Licensed material used with permission by Volkswagen Sverige