トイレの落書きを分析したら、男女で明らかに違った
「めちゃくちゃ変わってるけど、絶対に日本でも人気がありそうなプロジェクトをやっているから紹介してよ!WEBサイトにもかなりこだわっているからね」
つい先日、ロンドンを拠点に活動しているアーティストScott Conrad Kellyから、こんなメッセージをもらった。
顔こそ見えないけど、綺麗な小石を拾った子どものようにテンションの上がっているScottが目に浮かんだので、仕方なくプロジェクトをのぞいてみると……あっさりとその世界観に引き込まれてしまった。
斜め上のアイデアなんだけど本質をとらえているな、と。
ということで、男女の違いを明らかにするためのプロジェクト「The Public Toilet Study」の紹介だ。
100箇所以上のトイレを
マジメに分析
聞けば、Scottは公衆トイレを使っているときに落書きを見て、女性も同じようなメッセージや絵を書いているのかな?と思ったそう。そして、調べていけば性別ごとの違いが明らかになるだろうと予測。
女性のサポートも受けて、彼は「100箇所以上の公衆トイレにある膨大な量の落書き」を撮影して、それらを徹底的に分析したのだとか。
すると、女性は40回も「LOVE」という単語を壁に書いているのに男性はたった1回しか使っていない、などの結果が少しずつ明らかに。
ひとりっきりになれる
トイレで思うこと
僕たちが生活をしているなかで、トイレは一番プライベートな空間と言ってもいいかもしれない。誰の目も気にせずにありのままでいられる。
本当の意味でひとりっきりになれる場所に書かれているメッセージは、ペンをとったそれぞれの人の性格がダイレクトにあらわれるだろう。
いつまでたっても責任をとらない会社へのストレスや、新たな変化に順応しきれない上司への愚痴、ふとしたときに考えてしまう恋人への愛など。
確かに性別ごとの考え方の違いをはっきりさせるなら、「公衆トイレの落書きを分析」は一つの方法になりうる。
そして、結果には明らかな傾向があらわれていた。
女性は仲間思い
男性はチャーミング
「The Public Toilet Study」によれば、女性は37の愛に関するメッセージを残していて(男性はゼロ)、誰かを励ますような「You are beautiful」などの言葉を書いているようだ。
対して、男性の傾向は暴力的な単語や言葉が多い。ときには殺害予告まで。だけど、男性の公衆トイレにだけ電話番号が書いてあり、どれも友達を募集しているカワイイ一面もある。
個人的に興味深かったのは男性器の落書きについて。Scottが分析したところ、男性よりも女性が描くモノの方が長かったそう……。
ここで紹介したのは全体の半分にも満たないくらい。Scottが気合を入れてデザインしたWEBサイトでチェックできるようになっている。