兵庫・丹波市の「ヒメボタル」は、線香花火のような儚さがいい
幻想的な自然のイルミネーションとでも言いましょうか。「ホタル前線」なんて言葉もあるくらい、この季節のホタルは日本らしい情景のひとつです。
6月中旬から7月上旬にかけて、ゲンジボタルより少し遅れたタイミングで観察の見頃がくるのが、ヒメボタル。今回は、大阪や神戸からも近い兵庫県「丹波市」のヒメボタルを紹介します。
日本各地で「昔はもっとよく見られた」なんてことも言われますが、兵庫県では珍しいヒメボタルが観察できるのは、丹波の豊かな自然環境があってこそ。
とてもデリケートな
「ヒメボタル」
よく聞かれるゲンジボタルは水辺の近くで観察できますが、ヒメボタルは陸で見ることができます。それゆえに、神社を背景にしたものなど、ゲンジボタルとはひと味違う写真が撮れることでも有名です。
また、地元のフォトグラファーさんにお話をお聞きしたところ、ゲンジボタルは1〜2秒ほど光りながら飛ぶので帯のように写る一方、ヒメボタルはとても弱い光りで点滅しながら飛ぶので、丸い光りが飛んでるような写真になるそうです。なるほど、そういう違いがあったんですね!
ちょっとした光が当たるだけでも観察のチャンスを失ってしまうので、デリケートなヒメボタルを刺激しすぎないことが大事なのだそうです。
ぼんやり浮かぶ
丸い光りがかわいい
ヒメボタルの鑑賞スポットとしても人気の、丹波市氷上町にある「内尾神社」。
参道付近で浮遊するヒメボタルは、派手すぎず、どこか暗がりのなかでぼんやり光る、線香花火のような儚さがあります。
丹波市、山南町にある「慧日寺(えにちじ)」の参道付近では、ヒノキの林のなかを浮遊するヒメボタルが観察できるそうです。
誰かを誘っていくなら、薬草薬樹公園「丹波の湯」が企画している姫ボタル鑑賞プランも敷居が低くておすすめです。6月中旬〜7月上旬までの土曜の夜に開催していて、料理や薬草風呂にホタル鑑賞(ガイドつき)がセットになっているので、ゆったり楽しめそうです。
ちなみに夜の鑑賞会ではヤブのなかに入るので、運動靴、長袖長ズボンは必須です。間違ってもサンダルやハイヒール、短パンTシャツで行ってはいけませんよ。
ゲンジボタルとはひと味ちがう、ちょっと儚なくてかわいい「ヒメボタルの夕べ」を楽しんでみては?
「丹波市立薬草薬樹公園 丹波の湯」
住所:兵庫県丹波市山南町和田338-1
TEL:0795-76-2121(申し込みはこちらへお電話を)
公式HP:http://www.yakuso.gr.jp/