兵庫の丹波で驚いた。このランチには最高級あずき「幻の黒さや」がいっぱい!

お赤飯、おしるこ、おはぎ。特別な日に食卓に登場する「小豆(あずき)」。

おめでたい席で食べる風習が昔からあるけれど、悲しいかな、私の周りでも苦手な人が多かったり、私自身も、なぜお祝いごとで食べるのか考えたこともありませんでした(ごめんなさい)。

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© 2018 TABI LABO

でもフシギなもので「最高峰の小豆・幻の品種」をいただけるチャンスがあると聞いたら、とても気になってきました。どうやら小豆界におけるトップオブトップは、兵庫の丹波市で採れる「丹波黒さや大納言小豆」らしいのです。さらに丹波市のなかでも、一部の地域でしか育たないのだとか。

いざ、とびきりおいしい小豆のランチが食べられるという「あずき工房 やなぎた」へ。

ご飯からデザートまで
幻の「黒さや」づくし

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© 2018 TABI LABO
あずき工房 御膳 2,000円(税込)。完全予約制です

お待たせしました、と柔らかい声とともに目の前に置かれた「あずき工房 御膳」。

ちょっと待って! 思った以上のボリューム!

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© 2018 TABI LABO

「たくさんの人に、なるべくたくさん小豆を食べてもらいたくて、いろいろ出しているんですよ」

と「あずき工房 やなぎた」の柳田明子さん。なるほど。小鉢の多さは小豆への想いの表れですね。

小鉢だけでなく、なんとご飯も2種類。お赤飯と旬のナスを使ったご飯。

「関西では、ナスビって言いますわな」

お味噌汁の味噌も小豆から作っているそうです。大豆じゃないんですね!

「小豆味噌」なんて初めてだったけど、とても優しい味で、ぽわ〜っと沁みわたります。ダシも入れてないそうですが、甘みだけで十分。落ちつくなぁ。

まだまだ続くよ
「黒さや大納言小豆」の料理

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© 2018 TABI LABO

とくに変わり種だと思った小鉢が、「地鶏の小豆ソースがけ」。鶏肉に合うの? と思いながらパク……。おいしい!

あんこのように甘いのかと思ったら、全然違いました。すごくフルーティーでさっぱりしているし、むしろ甘味はそんなにない。丹波産のブルーベリーと一緒に煮ているそうです。

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© 2018 TABI LABO

こちらは、かぼちゃと小豆を組み合わせた「いとこ煮」。この地域では昔から、入れるのはひとつまみの塩だけ。

ホクホクのかぼちゃと、口のなかで皮がプリッと弾ける小豆は、相性もバツグン。

最後のおはぎを食べるころには、本当にお腹いっぱいでした。

京都御所にも献上された
「黒さや大納言小豆」のナゾ

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©2018 TABI LABO

「黒さや」という名前の通り、この地域で育った大納言小豆はさやが黒く、中身がぎっしりと詰まっているのが特徴で、京都御所にも献上されていた最高級ブランド。300年以上守られてきた伝統の味なのですが、じつは未だに “なぜ黒く育つのか” が分かっていないそうです。

他の土地で同じ種を試してみても、できるのは普通の「茶さや」。収穫地を広げる挑戦もうまくいかず、生産者も10軒ほど。

そんな幻とも言える「黒さや」が全国的に知られるようになったきっかけは、2000年に放映された料理番組でした。黒さやがテレビで取り上げられると、視聴者から「食べてみたい」と問い合わせが殺到。それなら、と地元の人たちと協力して「黒さや会」を立ち上げ、20年近く絶やさないように守ってきました。

雑草だってご馳走になる。
「生命力」をいただきます!

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© 2018 TABI LABO

使われている野菜のほとんどは、お店の裏にある畑で育てられたもの。農薬や化学肥料は使わず、その日に採れた野菜を見て明子さんがメニューを考えます。

「このごま和えは、なんの野菜ですか?」って聞いてみたら「それは “シロザ” と言ってね、なんていうかほら、そのへんに生えてるやつよ」。

そのへんに生えてるやつ……(つまり雑草!?)とは思えないほど味が濃くてシャキシャキ。おいしい…。“勝手にどんどん自生する” 野草も、しっかりアク抜きして下ごしらえすれば立派なおかずの一品になる。身近なものを生かし生かされる暮らしって、気持ちがいいです。

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© 2018 TABI LABO
少量多種な野菜がたくましく育つ裏庭は、まるで宝の山

「今の時代、一代交配の実は立派に育つけれど、二代目は同じように育たないような野菜がたくさんある。だけど、命が繋がっていく『在来種』のエネルギーは特別なもの。これからも、ちゃんと種がつづいていく野菜を育てていきたいですね」

品種改良された種のように大きく立派に育つとは限らないし、形がいびつだったりもするけれど、それは次の世代のためにも必要なこと。

手を加えない自然の生命力が一番だ、と。

小豆と愛情がたっぷり入った
「食育ランチ」でした

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© 2018 TABI LABO
ご主人の隆雄さんはもともと建具職人。約20年前から黒さやの保存に尽力

お腹はもちろん、心も大満足。おふたりの想いを聞けたことで「今まで以上に食生活に気をつけよう」って、健康意識がアップしました。体にいいものでお腹を満たすのって、心地がいい。

お正月くらいしか小豆を炊く機会がなかったけれど、お土産にしっかり黒さやを買って帰りました(笑)。お肉と小豆ソースのコラボを家でも実践してみようかな、って。

丹波市では、2018年11月3日〜2019年2月18日まで、市内各店舗でオリジナルぜんざいが食べられる「ぜんざいフェア2018」を開催(昨年は38店舗が参加)。今回取材している「あずき工房 やなぎた」の「くろさやぜんざい」もぜひ。

「あずき工房 やなぎた」

住所:兵庫県丹波市春日町東中1425
TEL:0795-75-1249
営業日:土、日、祝日(月〜金は予約のみの営業)
※3日前までに要予約
営業時間:10:00〜16:00
定休日:不定休
公式HP:http://azukikoubou.jp/

Top image: © TABI LABO
取材協力:丹波市
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