デートも女子旅も、お散歩観光が楽しい「愛知・犬山」

愛知県犬山市は、そびえ立つ古城が名所の中心である一方、近年はその周りにおしゃれなお店など多様な価値観が出現した。すると面白いことに、歴史コンテンツがまた改めて魅力を再燃させ、観光地としての人気が不動のものになった。

女子旅でもデート旅行でも、仲のいい誰かと一緒に “お散歩観光” するのが楽しい街、犬山城エリアをご紹介しよう。

若いファンも増えている
「国宝犬山城」

© janken/Shutterstock.com

日本最古の天守閣があるのは、愛知県犬山市の「犬山城」だ。ここは日本の国宝にも指定されている。

織田信長の叔父にあたる織田信康が建てたのが1537年(天文6年)。2018年からさかのぼると、481年も前のことだ。戦の時代を生き抜き、何代にも渡って代わる城主に修復されながら、現在でも当時の姿を残している。

武士たちに感情を重ねられる
「お城見学」のおもしろさ

最近は若い世代のお城ファンも増えているが、もしもあなたが、古城見学をコアな歴史ファンやシニア向けだけの観光コンテンツだと思っているとしたら、実にもったいない。

特に、犬山城のように当時の姿を出来る限り残しながら保存されているお城は、外から見上げたときの壮大さはもちろん、中に入った瞬間から、不思議なほどに先人たちへの敬意がこみ上げてくる。ぜひ、あの独特な感動を味わってみてほしい。

インターネットはおろか、計算機も、クレーン車も、コンクリートだってない時代に、こんなに巨大で頑丈なものを建てていたことを城の中で想像すると、「昔のひとたちは本当にすごい」という気持ちになり、どんどん上階に登ってみたくなる。

城の窓から外をのぞくと、戦国の武士たちも同じ山を眺めていたのだろうと感じるし、敵が攻めてきたときのためにある石落としなど、交戦の備えがそこかしこにある城内の緊張感を感じると、この場所に立っていた武士たちについ感情を重ねてしまう。

天守からの景色は見逃せない

そしてやはり犬山城に行ったら、天守まで登りたい。急で狭い階段に頭をぶつけるかもしれないが、天守からの眺めは、いわば城見学のハイライトだ。

殿様はこの窓から天下泰平を願ったのだろうか、なんて妄想も膨らませながら、犬山の街を見おろしてみよう。もう昔のような戦がなくなった今の幸せと、先人たちへの感謝が込み上げてくる。

©2018 やなぎさわ まどか

「国宝 犬山城」

住所:愛知県犬山市犬山北古券65-2
TEL:0568-61-1711(犬山城管理事務所)
営業時間:9:00〜17:00(入場は16:30まで ※ペット入場不可)
定休日:12月29日〜31日
公式HP:http://inuyama-castle.jp/

ハート型の絵馬が人気の
「三光稲荷神社」

©2018 やなぎさわ まどか

大量に並んだピンクのハート型は、「三光稲荷(さんこういなり)神社」の絵馬だ。

三光稲荷神社は1586年(天正14年)に建てられた古い歴史のある神社で、現在の場所には1964年(昭和39年)に移築された。

すぐそばにある日本最古の城「国宝犬山城」を建設した織田信康が信仰し通っていた神社といわれ、天下泰平や五穀豊穣を願ったとされている。

犬山城は現代までの長い歴史のなかで何度も城主が代わってきたが、代々みんな商売繁昌や交通安全といった祈願を寄せているそうだ。

「倍返し」だけじゃない
たくさんの神様がここに

多くの願いが寄せられてきた理由は、ここにたくさんの神様が祀られていることにある。

お金を洗うと倍返しが起こるとされる銭洗い(ぜにあらい)稲荷神社や、日本書紀でおなじみ開運の神、猿田(さるたひこ)神社、そして恋愛成就の神様、姫亀(ひめき)神社。

姫亀は日本神話に出てくる、天岩戸(あまのいわと)で舞を踊った天鈿女命(あめのうずめ)と同一の女神だそうで、のちに猿田彦大神と出会って夫婦になった女性。そのため、ここで祈願すると恋愛パワーが上がり、良縁、家内円満、夫婦和合をもたらすといわれるようになった。

三光稲荷神社で
人生を豊かにする

というわけで、派手なピンクのハートに目を奪われがちだが、実は縁結びだけでなく、地域の治安、田畑の豊作、さらに商売も交通安全もと、つまりは人生を豊かにするほぼすべての願いが叶う神社だったのだ。

まずは犬山で、自分が本当に叶えたいことは何か、と心に問うてみるのはどうだろう。

©2018 やなぎさわ まどか

「三光稲荷神社」

住所:愛知県犬山市犬山北古券41-1
TEL:0568-61-0702

Top image: © field Tree/Shutterstock.com
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