今は韓国・大邸がおもしろい!④
名物は「麻薬パン」

ソウルに比べるとまだまだ日本人観光客は少ないけれど、LCCの就航が増えたことで、注目度が高まってきている韓国第三の都市、大邱(テグ)。

この街には、わざわざ地方から買いに来る人も少なくない、名物「麻薬パン」があります。1957年に大邱にオープンした老舗「サムソンベーカリー」の商品で、名前の由来は、一度食べると麻薬のように病みつきになってしまうから。

好奇心から始まる連鎖
160円の「麻薬」を侮るべからず

©2018 YUKI HOSHI

「なんだか話題らしいよ」「せっかく来たし食べてみる?」
最初はみんな、こんな気持ちで手に取ったと思います。

だって麻薬パンの正体は、コーンがぎっしり入ったひとつ160円程度のパンですから。コーン入りのパンなんて珍しくないし、味の想像もつくもの。

でも、一口かぶりついて「あれっ!?」となりました。なにかが違う!

「麻薬パン」には、二度裏切られる。
気づいたときには既に依存症

©2018 YUKI HOSHI

まずはパンが予想以上にサクッと柔らかくてホロホロと崩れていく食感。「オーブンで焼いたコロッケ」のイメージで作られたそうです。中から溢れてくるたっぷりのコーンと、甘じょっぱいクリームが口いっぱいに広がって、思わず唸ります。美味しい!

表面を包んでいる甘いクッキー生地ともバツグンの相性。「菓子パンでもなく、お総菜パンでもない」という口コミにも納得。子どもから大人までみんながハマる味。

当日生産、当日販売を徹底していて、ホクホクの状態で食べられるよう、毎日焼きのタイミングを調節しているとか。焼きたてが並べられるたびに、皆さんすごい速さでかっさらっていきます。ひとり、1個や2個を買うんじゃない。まとめ買い(むしろ箱買い!)が基本。

ひとつ完食したら、迷わずわたしもお店へ戻ってしまいました(笑)。

まだ知らないなんてもったいない!次回韓国の大邸を訪れたときには、「麻薬パン」をお忘れなく。

Top image: © 2019 TABI LABO
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。