梶原由景がシチュエーションに惚れた立ち飲み屋「酒場 井倉木材」
昼は材木店、夜は立ち飲み営業
京都らしからぬ展開がおもしろい
──番組の中で「京都、〇〇だけど実は……」シリーズがあります。昼と夜でまったく別の業態という二毛作展開をする飲み屋の紹介ですが、京都においてトレンドになりつつあるのでしょうか?
おそらく紹介した数店舗だけだと思いますよ。昼夜別の顔の飲み屋があると聞いて、それを無理やり集めて企画にしました。
「井倉木材」のすぐ近く、堀川商店街にも精肉店なのに夜は立ち飲みにという店もあります。ほかにも、書店なのに立ち飲みできたり、現在はコロッケバルだけになりましたが、以前はコロッケ工場を夜だけワインバーとして営業してたり。
繁華街ではなく、ちょっと外れたエリアでこその展開なんでしょうね。
──間借りというよりも副業ですね。
関西にも間借りシステムはありますが、それが京都のような歴史ある街でこうした二毛作展開をしているところがおもしろい。材木屋が立ち飲みをしたり、100年以上続く精肉店にも別の顔がある。いわゆるステレオタイプな京都の文脈とは違うものが存在しています。
観光地や繁華街よりも、今の京都を知ってもらいたい。そういう提案でもあるんですよね。
──井倉木材はどうやって探し当てたんですか?
たまたま歩いて目の前を通っただけ。
お酒も豊富だし炭焼きの料理もおいしいけれど、やっぱりシチュエーションですね。材木屋の一角で炭火でモクモク焼いている。少しハラハラするけど、おもしろいじゃないですか。
──たしかに。オススメの料理はありますか?
ネーミングが個性的で、聞いたことがないメニューがたくさんあります。番組の視聴者は関西圏外の方も多い。だから、なるべく関西特有のつまみ(他県の人からは珍しいと思える料理)を紹介するよう意識しています。
スルメの天ぷらって、関東の人にしてみれば「何それ?」でしょ。
番組で紹介された井倉木材の外観。見ての通り材木屋の敷地内にビールケースをひっくり返した仮設テーブル。事務所だった場所を立ち飲みカウンターに改装したんだそう。
梶原さんお気に入りのシチュエーションは『どやメシ紀行』本編でどうぞ!
※メニューや価格はオンエア当時のものです。
「酒場 井倉木材」
営業時間:17:00~23:00(L.O.フード22:00、ドリンク22:30、最終入店は22:00)
定休日:日曜、祝日
撮影協力:かごっま屋台 火の玉ボーイ